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公道をGT3カーが走った! 『鈴鹿モータースポーツフェスティバル』パレードは成功裏に終わる

2019年08月22日 13:21  AUTOSPORT web

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鈴鹿市道加佐登鼓ヶ浦線を走るニッサンGT-RニスモGT3。公道をレーシングカーが走る歴史的なシーンとなった。
8月22日、2019第48回サマーエンデュランス『BHオークション SMBC 鈴鹿10時間耐久レース』を前に、鈴鹿サーキットからイオンモール鈴鹿までの6.6kmの鈴鹿市道加佐登鼓ヶ浦線(通称サーキット道路)を使って、『鈴鹿モータースポーツフェスティバル』が行われた。11時20分からサーキットを出たGT3/GT300カーが公道を走るパレードが実現している。

 この鈴鹿モータースポーツフェスティバルは、鈴鹿市が主催、モビリティランドとイオンモール鈴鹿が協力して行われた官民一体のイベント。真夏の国際レースである鈴鹿10時間を前に、海外でも行われているようなレーシングカーによる公道パレードを実現しようというものだ。

 ただ、鈴鹿10時間としての初開催となった2018年は、台風20号の接近による警報発令で、まさにイベント直前になって開催中止に。鈴鹿市やサーキット関係者は大いに悔しい表情を浮かべていた。そんな思いを晴らすかのように迎えた2019年、晴天の下でついにパレードが実現した。

 前日から鈴鹿市道加佐登鼓ヶ浦線には車道と歩道の間にフェンスが設けられ、イベントの事前告知も行われたなか、迎えた22日11時30分からのパレードでは、多くの鈴鹿市民やモータースポーツファンが沿道を埋め、三重県警の白バイとパトカー、鈴木英敬三重県知事や末松則子鈴鹿市長ら関係者を乗せたクラシックカーを先頭に36台のGT3/GT300カーが出発。イオンモール鈴鹿までパレードを行った。

 パレード到着地点となったイオンモール鈴鹿では、駐車場にイベントスペースが設けられ、パレードに参加したうちの15台ほどが駐車場に留め置かれ、ファンが間近に観られる展示が行われることに。その他の車両は自走でサーキットに戻った。

 11時55分からは、会場内で鈴木知事、末松市長が出席し、セレモニーが行われた。末松鈴鹿市長は「長年の夢」でもあったパレードの実現に、さまざまな関係者や三重県警、国土交通省への感謝を述べ、最後には涙ぐむシーンも見られた。

 イベントでは鈴鹿10時間に参戦する元F1ワールドチャンピオンのミカ・ハッキネンをはじめとしたドライバーが出演してのトークショーなども行われ、初めての公道パレードとイベントは、成功裏のうちに初開催を迎えたと言っていいだろう。

 なお今回のパレードでは、GT3カーたちはメーカーごとに大まかにグループに分かれ、各メーカーの市販車が先導するかたちで時速40kmほどで走行。パレードを担当したドライバーたちによれば、1速~2速のままでの走行で、エキゾーストノートはかなり静か。サーキット道路はバンピーな部分もあるほか、サーキットやイオンモールの出入り口で段差があるため、1~2cmほど車高を上げて臨んだとのことだ。なお、レーシングドライブではないため、各ドライバーはヘルメット等は装着していない。

 鈴鹿市、三重県、三重県警等の協力により、封鎖された公道上で実現したレーシングカーのパレード。これまでいくつかの場所で実現してはいるが、これほどの規模は日本でも初めてと言っていいだろう。モータースポーツの街ならではのことではあるが、今後に向けた大きな一歩となったのは間違いない。