スポーツペサ・レーシングポイントF1チームのテクニカルディレクターを務めるアンディ・グリーンは、プレシーズンテストを減らすことは、チームの負担を軽減するだけでなく、シーズン序盤にチームの序列が変化する可能性を生むという意味でも、ポジティブな効果が期待できると考えている。
2020年にはF1開催数が22戦へと拡大するとみられており、F1首脳陣はチームにかかるプレッシャーや作業量を軽減させる手段として、プレシーズンテストの日数を減らすことを考えているといわれる。
近年、2週間にわたり合計8日間で行われてきたスペイン・バルセロナでのテストが、2020年には2月末に3日間のテストが2回というスケジュールになる可能性がある。
グリーンは、何よりも予測不可能な要素が増えるとして、テスト日数の削減を歓迎している。
「プレシーズンテストは多すぎると思う。それが私の意見だ」とグリーン。
「ダイナモやシミュレーターで作業することにより、今のマシンはかなり高い信頼性を有している。それにプレシーズンテストを行うサーキットは、我々が(シーズン中に)行く多くのサーキットの典型とはいえない」
「本当に序列が入れ替わることを望むのであれば、プレシーズンテストを減らすことは助けになると思う。良い考えだと思うね」
プレシーズンテストを減らすことは、シミュレーションプログラムを増加させることができる大規模チームにとって有利に働くとして反対する声もある。しかしながらグリーンは、いずれにしても現在の8日間は多すぎると主張する。
「不明なことはいつでもある。すべてをシミュレーションするのは非常に難しい」
「多くの場合において、状況を把握できずにいるときには、テストによって学ぶことより混乱することの方が多い。テストをやりすぎることにおける危険性は、そういった部分にある」
「少し減らしてもいいと思う。プレシーズンテストは何にせよ難しいものであり、特に22戦もあるとなると、2週間のテストからシーズンをスタートするというのはあまり良いやり方ではない」
「従って、少しでも少なくなるのなら、担当する人間の負担軽減につながる」
F1のプレシーズン中のテストは、1週のみで終わらせるべきだとグリーンは考えている。
「話し合いはしている。それでもまだ彼らは、1週間ではなく2週間に分けてプレシーズンテストをしたがっている。(1週間で終わらせれば)1週間の時間が余計にとれるようになるから、その方が正しいと思うのだが」