女性ドライバーのみで争われるフォーミュラシリーズ『Wシリーズ』が2020年に向けて始動。9月16日から3日間のスケジュールでドライバーの選抜テストが行われる。また2019年シーズンのランキング上位12名は継続参戦の権利が保証されており、日本人ドライバーの小山美姫も、その権利を手にしている。
元F1ドライバーのデイビッド・クルサードなどがサポートして発足したWシリーズは、女性ドライバーの育成と支援を目的に立ち上げられたもの。
大会初年度の2019年シーズンには54名が参戦を希望し、面接や走行テストなどを経てレギュラー18名、リザーブ4名の計22名が選抜され、そのなかには唯一の日本人ドライバーとして小山も名を連ねた。
2019年シーズンは全6大会で争われ、第1戦ホッケンハイム、第3戦ミサノで優勝したジェイミー・チャドウィックがシリーズチャンピオンを獲得。小山はランキング7位で初年度を終えている。
2020年シーズンに向けては参戦ドライバーを入れ替えるため、9月16~18日にスペインのアルメリア・サーキットで選抜テストが行われることになった。なお2019年シーズンのランキング上位12名は無条件でシートが確保されているため、テストに参加する必要はない。
ただし、この12名のうち1~2名はサーキットを訪れ、テストのベンチマークとなるラップタイムを刻むといった役目を務めるとのこと。
また、2019年6月に行われたスーパーライセンスポイントに関する規則変更に伴い、Wシリーズでもスーパーライセンスポイントが獲得可能となっているため、小山を含むランキング上位12名にポイントが付与される。
9月実施予定の選抜テストには、すでに40名程度の応募があるといい、期限までにさらに応募数は増える見込みとなっている。
シリーズのチーフエグゼクティブ・オフィサーを務めるキャサリン・ボンド・ミューアは「Wシリーズはシーズンフィナーレを迎えたばかりだが、すぐに次のシーズンが幕を開ける。正確には2020年シーズンに向けた準備だけどね」とコメントする。
「Wシリーズの2019年シーズンは目覚ましい成功を収めた。しかし、2020年に向けたはさらに素晴らしいものになると考えているわ」
「(2020年に向けた)応募者の質は極めて高く、実際のレーシングカーを使った3日間のテストを行うのが選抜方法として最良だと考えている」