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タイ~ミャンマー開催の『サン・クロレラ アジアクロスカントリーラリー2019』、D1王者川畑真人がクラス2位

2019年08月19日 14:51  AUTOSPORT web

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125号車トヨタ・ランドクルーザー150プラドをドライブした川畑真人と深野昌之。四輪部門T1Gクラス2位で大会を終えた
8月10~16日、タイ~ミャンマー間約2200kmを舞台に『サン・クロレラ アジアクロスカントリーラリー2019』が行われ、四輪部門では哀川翔率いるFLEX SHOW AIKAWA Racing with TOYO TIRESの125号車トヨタ・ランドクルーザー150プラドが総合14位/T1Gクラス2位に入る好走をみせた。四輪部門総合優勝はランドトランスポート・アソシエーション・オブ・タイランド-いすゞの101号車いすゞD-MAXだった。

 俳優、タレント、そしてラリードライバーとして活躍する哀川が監督を務めるFLEX SHOW AIKAWA Racing with TOYO TIRES。哀川自身も過去にアジア・クロスカントリーラリーに参戦した経験もあるが、2019年はD1チャンピオンで2017年のFIAインターコンチネンタル・ドリフティングカップ王者である川畑真人をドライバーに迎え、ベテランのコドライバー、深野昌之とともに挑んだ。

 第24回大会となった2019年は、タイのリゾート地パタヤから大会史上初めてミャンマーへ入国、同国の首都ネピドーを目指す行程で争われた。

 ふだんドリフト競技を主戦場としており、これが初のラリー参戦となった川畑は、ジャングルや山道を抜け、何度も川を渡るようなルートを着実に走破。途中ミャンマー国内で起きた水害の影響でレグ4がキャンセルになったほか、最終日のレグ6もステージ距離が短縮されるといった、クロスカントリーラリーならではのハプニングにも冷静に対処していく。

 最終日前日のレグ5ではエンジン周りにトラブルを抱え、一時はリタイアかとも思われたがメカニックの尽力もあり競技最終日にも参加。無事にフィニッシュ地点のネピドーまでたどり着き、四輪部門総合14位、改造クロスカントリー車両のガソリン車で争われるT1Gクラス2位でラリー初挑戦を終えた。

 川畑は「昨日(レグ5)の終わりでもうリタイアになるんじゃないかな、と思っていたので走り出せたことでレグ6(最終日)はゴールしたようなものでした」と走行をふり返る。

「今日(最終日)は順位以前に、急がなくていいや、とにかく完走しないと(哀川)翔さんに顔向けできないなと。自走で完走できるチャンスをいただいたので、淡々と走ることができましたね」

「最後まで攻める姿勢も大事な時があるでしょうけど、これがラリーかなと感じることができました。まず今年は完走、(その上で)来年はどうするかを考えることができるんじゃないかな」

■ドリフト競技とラリー競技の違いは「いっぱいありすぎてわからないくらい」

 アジアクロスカントリーラリー参戦前は「ただ土の上を早く走ればいいんでしょ」と思っていたという川畑だが、1週間の戦いを終えて「ラリーの奥深さが少しだけわかった気がする」といい、ドリフトとラリーの違いも見えてきたという。

「共通するのは、強いチームには団結力がある点ですね。それはどちらも一緒です」と川畑。

「一方、運転の仕方には違いがありました。(ドリフト競技を戦う選手はタイヤが)滑った時にコントロールができるとか、滑りやすいところで速く走らせることができるのだから、ラリーでも速い運転ができるという考えは違います」

「大会期間中、クルマやタイヤを壊さないでコントロールする、いたわりを持って運転できる、プラス速さも出す……。(ドリフトとラリーの運転法について違いが)もういっぱいありすぎてわからないくらいです」

 四輪部門で総合優勝した地元タイチームの101号車いすゞD-MAXは、同じくタイ人コンビがドライブした総合2位の120号車いすゞD-MAXに対し、26分近いマージンを築く圧勝ぶり。総合3位には111号車トヨタ・ハイラックスが入り、いすゞ勢の表彰台独占を阻止している。

 そのほか、元ロードレース世界選手権(WGP、現MotoGP)ライダーの青木拓磨がドライブした112号車トヨタ・フォーチュナーは総合13位で完走したほか、2016年から同大会に現行型ハイラックスを投入している『TEAM JAOS』は総合7位で完走を果たしている。

 二輪部門では、3号車KTM450 EXC-Fが総合優勝。総合2位に6号車ヤマハYZ450FXを操った江連忠男、総合3位に1号車ヤマハWR450の池町佳生が入っている。