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ヤマハ中須賀、水野に「最後までついてこられたら負けだと思った」/全日本ロード第5戦決勝会見

2019年08月18日 17:51  AUTOSPORT web

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全日本ロード第5戦で優勝した中須賀克行(YAMAHA FACTORY RACING TEAM)
全日本ロードレース選手権第5戦もてぎJSB1000クラスの決勝レースを終え、優勝を飾った中須賀克行(YAMAHA FACTORY RACING TEAM)、2位の水野涼(MuSASHi RT HARC-PRO.Honda)、3位の高橋巧(Team HRC)がトップ3会見に臨み、レースを振り返った。

■中須賀克行(YAMAHA FACTORY RACING TEAM)/決勝 優勝
「後半戦を勝ちで進めることができて素直にうれしいです。決勝は予想通り、朝のフリー走行よりも路面温度が上がってかなり厳しかったです。苦手なスタートもうまく決まり、そこから淡々と自分の走りに集中しました。タイムはつかず離れずで、自分自身もプレシャーをかけ続けられて非常にきつかったのですが、きついのはみんな一緒だと自分に言い聞かせ、最後まで集中して(水野を)振り切ることができました。勝つことができてよかったです」

「休む暇もなく、すぐに岡山で事前テストをこなし、レースウイークになります。岡山も暑いコンディションになると思うし、ここ数年、暑い岡山を走っていなかったので、事前テストが重要になります。岡山は得意なサーキットなので、得意なところでしっかり結果を残せるように集中してテストに取り組み、レースウイークにいい状態で勝負できる体制を整えていきたいです」

「(決勝レースの戦いについて)水野選手もテストから調子が良く、巧選手も手負いながらいいペースで走れていたので、接戦になるだろうと思っていました。中盤は一息つこうと5コーナーを少しあまく入ったら、それを見逃さず水野選手が入ってきたので、若いなと(笑)。一息ついちゃいけないと思いプッシュしました」

「終盤は路面状況に慣れてペースをアップすることができましたが、それでもなかなか離せない状況でしたね。自分のベストに近いタイムを出すのが精いっぱいでした。気力を振り絞って走った結果、少しだけ差が開いた形でした。水野選手のマシン音も徐々に消えていったので、気持ちに少し余裕ができた状態で同じペースで走ることができました。(水野に)最後までついてこられたら負けだと思っていました。もてぎはストップ・アンド・ゴーでブレーキングを合わせながら走るのが難しいサーキットですし、前に出て逃げ切ってレースをコントロールしたいと考えていたので、作戦通りです」

■水野涼(MuSASHi RT HARC-PRO.Honda)/決勝 2位
「今回のレースは、ウイークを通して調子が良かったので優勝を狙っていました。最後まで中須賀選手にプッシュして追いかけたつもりでしたが、やはり一枚二枚上手で、最後の数周で離されてしまったのは今の自分の実力だと思います。ゴールラインを踏むまで100%攻め切ったので悔いはないのですが、悔しさはあります。次戦の岡山までには切り替えて、次こそは優勝を狙えるように頑張ります」

「レース後半で中須賀選手に離れてしまったのはタイヤマネージメントの差が出てしまったと後ろを走っていて感じました。次の岡山は全日本で初優勝したり、J-GP2でチャンピオンを決めた得意なサーキットです。次戦は今回の課題であるタイヤのマネージメント、ペースアップ含めてもっとレベルアップし、トップに挑んでいきたいです」

「(中須賀とのバトルについて)1周目から中須賀選手が速くて、自分は4番手に下がってしまったので逃げられると思っていました。自分なりにタイヤマネージメントをして、少しずつ追いついていけたので、そこはよかったと思います。ただ、追いかけていったところでタイヤを使い切ってしまったと思うし、最後の3周で中須賀選手がスパートをかけて、それに離されないと追いかけましたが自分はタイヤが終わっていたので完敗です」

「(13周目で中須賀にしかけたことについて)ずっと中須賀選手の後ろについて最後にしかける手もあったのですが、一度前に出てプレッシャーをかけるつもりで入りました。そのあとすぐに抜き返されてしまったので、まだ余力が残っていると感じました。そのあと、もう一度しかけたかったのですが、及ばなかったです」

「(野佐根について)野左根選手とは普段は仲がいいのですが、中須賀選手と巧選手の次のライダーのように思われていて、年齢も近いので絶対に負けられないという気持ちは強いです」

■高橋巧(Team HRC)/決勝 3位
「朝のフリー走行でのフィーリングは悪くなく、タイムを上げることができました。(フリー走行後に)4輪などが走った影響もあり、決勝は予想以上にグリップが悪く、それにうまく合わせきれませんでした。プッシュはしましたが、序盤に(トップ集団から)離され、そのまま差を広げられる一方でした。現状、ベストは尽くしましたが最後まで追いつけず3位にしかなれませんでした」

「今回は(水野)涼に負けたのですが、ホンダが2台表彰台に登るのは久々だと思います。今後も全力を出し、いい勝負ができるようにしたいです」

「(右足の痛みについては)大丈夫です。元気です。走ってみたら意外と乗れたのですが、コンディションに合わせることが難しかったです。現状のベストは尽くしたし、野左根選手が転倒してたなぼたでしたが、最低限のポイント差で終えられたのでよかったです」

「(骨折は)日に日によくなっているし、岡山まで2週間あるのでしっかり治療して早く治したいと思います」