搭乗客に機内エンターテイメントとしてバーチャル・リアリティ(VR)を提供する試みを英国の航空会社ブリティッシュ・エアウェイズ(BA)が開始する。
専用のヘッドセットを用意し、客は2D、3D、360度で映画などを楽しめる。英国の航空会社としては初の取り組みとなる。
・フルフラットでの使用もトライアルは、英国・ヒースロー空港発-米国・JFK空港着のBA117便のファーストクラスを対象に今年末まで展開される。
各座席に用意されたヘッドセットはSkyLightsがデザインした「AlloSky」で、装着すると乗客の座り方にかかわらず投入感あふれる体験となる。ファーストクラスの座席はフルフラットになるが、横になった状態でもVRを楽しめるとのこと。
・セラピーコンテンツもコンテンツとしては映画やドキュメンタリー、旅行番組が用意される。このほか、瞑想ガイドや音セラピーなど乗客がリラックスできるものも用意されている。セラピーにはフライト恐怖症の人向けのものもラインナップされている。
ヒースローからJFKまでのフライトは8時間ほどかかるが、VRでコンテンツに引き込まれたり、リラックスしたりしているとあっという間に感じられそうだ。
各航空会社はエンターテイメントの充実に余念がなく、VRに関してはBA以外にはアラスカ航空やカンタス航空がトライアルを実施している。
近年ヘッドセットが比較的リーズナブルな価格で入手できるようになったこともあり、VRは社会に浸透しつつある。今後は機内エンターテイメントとしても一般的なものになるかもしれない。
British Airways
(文・Mizoguchi)