2018年の初年度は35台のGT3カーが参戦したが、2019年は1台増となる36台のエントリーとなった。一時はTAIROKU RACINGやMcLaren Customer Racing Japanが2台ずつをエントリーしていたため40台の大台に乗っていたものの、エントリー取消によりこの数字となっている。とはいえ、エントリー内容としては非常に楽しみなものと言えるだろう。
GT300チームでは、昨年のレースで速さをみせたAudi Team Hitotsuyama(#21)、今季も1台はアンドレア・カルダレッリ/マルコ・マペッリ/デニス・リンド(#88)というランボルギーニワークスが乗り込み、もう1台は小暮卓史/元嶋佑弥/関口雄飛(#87)という3人が乗るJLOC、道上龍と大津弘樹に中嶋大祐を加えるModulo Drago CORSE(#34)などは注目の存在だ。
そして期待が大きいのが、Mercedes-AMG Team Goodsmile(#00)。2018年も日本勢最上位となる5位に食い込んだが、今季も谷口信輝/片岡龍也/小林可夢偉というトリオで、昨年以上の成績を狙っている。
また、GT300チーム、スーパー耐久チーム日本車使用チームであるKCMG、そしてHonda Team MOTULの活躍にも期待したいところ。KCMGは018号車がアレクサンドレ・インペラトーリ/オリバー・ジャービス/エドアルド・リベラティという鈴鹿の経験をもつ3人が乗り込み、35号車には松田次生/千代勝正/ジョシュ・バードン組が乗り込む。次生は今季スパ24時間を経験しているほか、この規定のレースで豊富な経験をもつ千代と、好結果が期待できる。
一方、今季IGTCを転戦しているHonda Team MOTUL(#30)も、カリフォルニアではポールポジションを獲得したほか、スパ24時間では海外勢に次ぐ6位に食い込んだ。10時間レースではより速さも重要になるが、ベルトラン・バゲット/マルコ・ボナノミ/武藤英紀というラインアップは期待度も高い。ホンダの地元コースで好結果を狙う。
多くのチームがプロクラス、プロ-アマの参戦となるなか、シルバークラスは台数がそれほど多くない。フェラーリを走らせる地元三重のapr with ARN racing(#8)、今季もキャラウェイ・コルベットで参戦するCallaway Competition with BINGORACING(#37)は、表彰台獲得のチャンス。また、フェラーリ勢ではCARGUY RACING(#777)がケイ・コッツォリーノに加え、ジェームス・カラドとミゲル・モリーナというふたりを起用。フェラーリワークスドライバーを揃えており、ポテンシャルは高そうだ。