MotoGPのMoto2クラスに参戦するペトロナス・スプリンタ・レーシングは、第12戦イギリスGPでカイルール・イダム・パウィの代役としてブラッドリー・スミスを起用すると発表した。
パウィは、第4戦スペインGPのフリー走行1回目で転倒を喫し、右手小指を開放骨折する重傷を負った。この骨折により右手小指の骨、皮膚、腱を失ったパウイは、スペインGPを欠場。レース後、肘から骨を、薬指から血管組織を右手小指に移植する手術を受けて、無事成功し、回復のために6戦欠場することになった。
パウィは、第10戦チェコGPから復帰を果たしたが、初日のフリー走行を終えた後に激しい痛み見舞われため、以降のセッションを欠場。変わって、第7戦カタルーニャGPから代役を務めていた元MotoGPライダーのジョナス・フォルガーがチェコGPに参戦した。
チェコGP後、パウィは再びリハビリと手術のためにレースを欠場。第11戦オーストリアGPはフォルガーが代役で出場した。
8月23日から開幕する第12戦イギリスGPもパウィは欠場することから、チームはイギリス人ライダーのブラッドリー・スミスを代役として起用することを発表した。
イギリスGPの代役に抜擢されたスミスは、現在アプリリアのテストライダーを務めており、開幕戦カタールGP、スペインGP、カタルーニャGPにMotoGPクラスからワイルドカード参戦した。テストライダーの他、ペトロナス・スプリンタ・レーシングが運営するワン・エナジー・レーシングから電動バイクレースのMotoEに参戦。開幕戦ドイツで2位、第2戦オーストリアでは3位を獲得している。
スミスがMoto2で戦うのは2012年以来7年ぶり。母国のイギリスGPで初めてトライアンフ製エンジンとカレックス製シャシーの組み合わせで走らせることになった。また、同シーズンにおいて3クラスの出場を果たすという珍しいエントリーとなる。
代役参戦が決まったスミスは「正直、7年ぶりにMoto2バイクを走らせることは非常に奇妙だ。(Moto2)チャンピオンシップが大きく変わったからね」と次のようにコメント。
「このチャンスに興奮している。昨年のイギリスGPで素晴らしい時間を過ごした。予選はとても良かったけど、(悪天候のため)ファンの前でレースをすることができなかったからね。ホームレースに再び出られることはすばらしいことだ。週末の目標は、楽しむことと、できる限りのことをすること、そして決勝日に誇りに思えるものを持ち帰ることだ」