MotoGP第11戦オーストリアGPでマルク・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)が2位でフィニッシュした。アンドレア・ドヴィツィオーゾ(ドゥカティ・チーム)との接戦で後塵を拝したのだ。マルケスは「リヤタイヤの選択を誤った」と語っている。
オーストリアGPのレースウイーク、マルケスは初日から総合トップを維持していた。予選でもポールポジションを獲得。最高峰クラスのポール獲得数を59に伸ばし、獲得数で単独トップに立った。ここまではマルケスの流れで来ていた、と言えるだろう。マルケスはこれまでオーストリアGPで未勝利だったが、その壁を崩すことになるかと思われた。
ただ、決勝日にはコンディションが変わった。朝まで降った雨によってウオームアップ走行はウエット。MotoGPクラスの決勝レースを迎えるころにはドライコンディションとなったものの、気温も路面温度も低めだった。
「今日はリヤタイヤの選択を間違ってしまった」とマルケスはレース後に語った。マルケスが選んだタイヤはフロント、リヤともにミディアムだった。
「(レースが始まって)リヤにソフトタイヤの方がグリップがいいとすぐにわかった。ソフトタイヤを選んだライダーたちは、最後まで僕よりも安定していた」
それでもマルケスは攻め手を緩めなかった。序盤にトップを走ったファビオ・クアルタラロ(ペトロナス・ヤマハSRT)を交わすと、中盤はトップを走行。接近戦を演じたドヴィツィオーゾとは、最終盤までオーバーテイク合戦を繰り広げた。
「(タイヤ選択が違ったとわかっても)攻めた。僕はマルクだから。攻めることが僕に必要なことなんだ」
マルケスは最終ラップの最終コーナーでのドヴィツィオーゾのオーバーテイクの際、「スライドさせすぎてしまった」と言う。一方で「でも、ドヴィ(ドヴィツィオーゾ)はすばらしいレースをしたと思う」とライバルを称えた。
「ベストな状況ではないなか、こうして(2位で)フィニッシュできたことはとてもいいことだよね」と自身の走りを振り返ったマルケス。タイヤ選択をミスしてなお、ドヴィツィオーゾと激闘を展開し、2位表彰台を獲得した結果に「2位を獲得できたのはよかった」と語った。