MotoGPをプロモートするドルナスポーツは、シリーズの最高峰クラスを戦うKTMと最高峰クラス参戦に関する契約延長で合意したと発表。KTMは少なくとも2026年まで最高峰のMotoGPクラスを戦うことになった。その一方、シャシーメーカーとして参戦しているMoto2クラスでの活動は2019年限りで終了することも明らかになった
オーストリアのバイクメーカーであるKTMは、2017年から最高峰クラスに参戦を開始。2018年の最終戦バレンシアGPでポル・エスパルガロが3位入賞を果たし、最高峰クラスで初表彰台を獲得している。
また、2019年からはフランスに拠点を置くテック3がマシンをヤマハからKTMにスイッチしており、ファクトリーチームと合わせ合計4台のKTM RC16がMotoGPクラスを戦っている。
KTMは2017年から2021年までの5年間、MotoGPクラスに参戦する契約を締結していたが、今回その契約期間を延長。少なくとも2026年まではMotoGPクラスを戦うことになった。
今回の契約延長発表に合わせ、KTMは2020年の活動計画も発表。2020年は最高峰のMotoGPクラスと、小排気量のマシンで争うMoto3クラスに重点を置くとして、シャシーメーカーとして参戦中の中排気量車で争うMoto2クラスでの活動は2019年限りで終了することとなった。
なお、シャシーメーカーとしての参戦は終了するが、元GPライダーのアキ・アジョが率いるチームとの関係は維持していくようだ。
Moto3に関しては、KTM傘下のハスクバーナが2020年から復帰参戦することも発表された。スウェーデンのバイクメーカーであるハスクバーナは2013年にKTM傘下に入っている。Moto3には2014年から2年間参戦し、2度の表彰台を獲得している。
KTMスポーツモーターサイクルAGのステファン・ピエラCEOは「我々のホームグランプリであるオーストリアGPの会場で、MotoGPクラスにさらに5年間参戦するという決断を下した」とコメントした。
「これは広大な戦略の一環であり、MotoGPクラスには合計7シーズンに渡って参戦することになる。これはダカールラリーでの活動期間を同等の長さになるんだ。この3年足らずの間に、我々は確実にステップアップできていると思う」
「そして、この戦略のなかでMoto3での活動にも注力したいと考えた。我々にとって、Moto3はロードレース“始まりの地”であり、原点なんだ」
「このカテゴリにハスクバーナを復活させることで、まったく新しいバイク、新しい方向性のプロジェクトが生まれると思っている。この一連の動きを加速させるため、リソースやエネルギーを温存するべく、Moto2での活動は終了することとした」
そのほか、2007年に始まったレッドブル・ルーキーズ・カップに関しては活動を継続。2020年に初開催する北ヨーロッパ及び中央ヨーロッパ出身の若手ライダー育成プロジェクト、ノーザン・タレント・カップも支援していく。