2019年F1第13戦ベルギーGPからレッドブル・ホンダに昇格されることが決まったアレクサンダー・アルボンが、喜びのコメントを発表した。
レッドブル・レーシングは8月12日、F1サマーブレイク明けのベルギーGPから、ピエール・ガスリーをスクーデリア・トロロッソに戻し、代わってトロロッソのアルボンをマックス・フェルスタッペンのチームメイトに起用することを明らかにした。
ガスリーは2017年マレーシアGPでトロロッソからF1デビューを果たし、2018年に同チームで初めてF1フル参戦シーズンを送った。翌年、ダニエル・リカルドがレッドブルからルノーに移籍することを決めたため、チームはガスリーを昇格させたが、ガスリーは2019年に周囲が期待するようなパフォーマンスを発揮することができずに苦労した。フェルスタッペンは12戦終了時点で2勝を挙げ、ドライバーズランキング3位につけているのに対し、ガスリーは最高位が4位、フェルスタッペンとのポイント差は118点にまで拡大している。
今季早い段階からガスリー解雇説がささやかれるなか、レッドブル首脳陣はシーズン途中で彼を降ろす可能性を否定し続けた。しかし一方で、コンストラクターズ選手権でフェラーリと2位を争うためには、ドライバーふたりがコンスタントにポイントを獲得する必要があるとチーム代表クリスチャン・ホーナーが発言、ガスリーへのプレッシャーは高まっているように見えた。
そしてサマーブレイクに入った12日、レッドブルは、シーズン後半はガスリーに代わってルーキー、アルボンを起用するという決定を発表した。
■レッドブル・ホンダ昇格のビッグチャンスを「夢のよう」と喜ぶアルボン
現在23歳のアルボンは、2012年にレッドブル・ジュニアチームのメンバーに選ばれたものの、後に傘下を離れ、2016年にはGP3でランキング2位、2018年にはFIA F2でランキング3位を獲得。こういった活躍から、ガスリーの後任として2019年のトロロッソのドライバーに選ばれた。
他のルーキーと異なり、F1マシンに乗る機会が十分ないままにデビューを果たしたアルボンだが、すぐにF1に適応し、優れたパフォーマンスを発揮、第2戦バーレーンで初入賞、ドイツGPではここまででベストの6位を獲得し、評価を上げている。
ガスリーの後任にはトロロッソのダニール・クビアトが選ばれるのではないかという見方もあったが、レッドブルが選択したのはアルボンだった。
「レッドブル・レーシングに加入するという大きなチャンスをもらえるなんて夢のようだ」というコメントをアルボンはSNSを通して発表した。
「僕を信じ、こういう決断をしてくれたチームにいくら感謝しても感謝しきれない。深い水の底に飛び込むような、大きなチャレンジに立ち向かうことになるけれど、水着に着替えて準備を整えているよ!」
「トロロッソの皆、特にフランツ・トスト代表に、心から感謝する。彼らは僕にF1で走る機会を与えてくれ、デビューイヤーのここまで、常にサポートしてくれた」
「これからは、スパでのレッドブルで走る初めてのレースに気持ちを集中させていく」