1979年以来となるインディカー・シリーズのフル参戦を発表したマクラーレン・レーシング。アロウ・シュミット・ピーターソン・モータースポーツと組み、「アロウ・マクラーレン・レーシングSP」として参戦するが、マクレーラン代表のザク・ブラウンはフェルナンド・アロンソがチームに関与することを望んでいる。
9日にアロウ・シュミット・ピーターソン・モータースポーツと提携し、2020年からインディカー・シリーズにフル参戦を発表したマクラーレン・レーシング。
アロウ・マクラーレン・レーシングSPとチーム名を改め、エンジンはシボレーエンジンを使用。2台体制で挑む予定だ。
現在は、ホンダエンジンを使用し、ジェームズ・ヒンチクリフとマーカス・エリクソンを起用しているアロウ・シュミット・ピーターソン。今回の発表ではドライバーラインアップについては言及されていない。
インディカーで6勝を挙げ、ここまでチームを牽引してきたヒンチクリフは、シュミット・ピーターソン・モータースポーツと来シーズンの契約をすでに交わしており、ブラウンはヒンチクリフと若いドライバーを起用することを示唆している。
「ジェームズ・ヒンチクリフはチームにとって素晴らしいメンバーであり、2020年までの毛役を結んでいる。我々は楽しみにしているよ」
「まだ決定はしていないが、経験は非常に重要だ。我々がF1でやっていることをみても、ふたりの若いドライバーを抱えており、ひとりはルーキー、もうひとりは経験を積んでいる。ランド(ノリス)とカルロス(サインツ)はうまくやっているよ」
「だから、我々が選択する同じアプローチだとは言わないが、これが理にかなっているとあなたは思うだろう。そして、サム(シュミット)と密接に連携していくつもりだ。ドライバーは彼が良く知っている」
「これから先に進む時、我々の決定は、マクレーランの決定でもシュミット・ピーターソン・モータースポーツの決定でもない。グループの決定なんだ」とザク・ブラウンはRACERの取材に応えている。
気になるのはフェルナンド・アロンソの動向だ。2017年と2019年、マクレーラン・レーシングはトリプルクラウンを目指すアロンソと共にインディ500に挑戦。2017年はマシントラブルでリタイアとなり、2019年は予選落ちで決勝レースに出場することはできなかった。
アロンソ自身は、インディカーへのフル参戦に興味はないとコメントしており、レギュラードライバーの可能性は低いが、ブラウンは「仮説は起こりえる」とアロンソのフル参戦の可能性を否定していない。
「フェルナンドへのドアは常にオープンだ。彼はファミリーの一員であり、マクラーレンと契約しているドライバーだ。そして彼は、久しぶりにフル参戦するレースカレンダーをまだ持っていない」
「我々がここで何をしていくるのかよく知っているので、年内中にアロンと会い、我々の計画と彼の計画について話して、それがどうなるのか確認したい」とブラウン。
WEC世界耐久選手権にトヨタから参戦していたアロンソだが、来季の契約は更新せず、2020年の動向は不透明なままだ。彼は、2020年の1月に開催されるダカールラリーへの参戦も噂されている。