ブラック企業内では、世間でまかり通らないことが通用してしまう。それをいいことに、さらに内容はエスカレートしていく。キャリコネニュース読者から寄せられた耳を疑うエピソードを紹介する。
携帯ショップの元正社員だった20代女性は、上司の対応にメンタルをやられた。
「初出勤の時に、『分からないことがあったら何でも聞いてね』と店長や先輩に気さくに言われたので、分からないことがあった時に周りに聞こうとすると『そんなのは自分で考えられるでしょ!』と怒られました。逆に自分で考えて接客すると『勝手にしないで!』と怒られました」
女性が受けた理不尽な教えは激化していった。忘れっぽいためのでメモを取ろうとすると、店長から「そんなのメモしなくても分かるでしょ!」と言われ、とメモの時間を与えてくれなかった。しかし、
「副店長に同じ業務を頼まれたとき、メモが取れなかったことを素直に言うと『じゃあ何でメモを取ってないんだ!』と怒られました」
という。会社が実力至上主義の体育会系気質だったこともあり、評価は実績重視のみで決定する。実力を評価してもらえなかった女性は店舗内で孤立状態になり、結果的に診断書が出るほどの精神疾患を患って退社することになった。
業務内容を教えられている際に思いっきり頭を殴られ、退職
販売・サービス職の20代男性も、元勤務先で理不尽な上司や社長に苦しめられた。ケチな会社だったといい、「駐車場代、制服のクリーニング代が給料から天引きされました」と嘆く。
管理・事務職の30代女性の元勤務先は、洗脳して従順させるタイプの職場だった。朝礼では、ひとりひとり「本日の目標」を絶叫するのが日課で、支店長に気に入られないと、「そんなの目標じゃない!」「声が小さい!」などの罵声を浴びせられた。
さらに「お前たち新人は利益を生み出さない。だから少しでも会社に貢献しろ」との理由で、炎天下のなかビラ配りやポスティングをさせられたこともあった。
「『配り終えるまで戻るな』と言われて、同期3人で行きましたが明らかに私だけ配りきれない量のビラを渡されました。もちろん制限時間内に配りきれる訳もなく、電話が掛かってきたので戻ると罵声を浴びせられました」
また女性は初めての業務内容を教えられている際、間違えたことで思いっきり頭を殴られた。それが引き金となり、会社有責で退職したという。
「ハローワーク経由で正社員採用も時給制のアルバイト扱い」
販売・サービス職の50代男性は、社長の身勝手な振る舞いをこぼす。社長は交際接待費と称して毎日の様に飲み歩いており、「同伴やプライベートゴルフなどやりたい放題で、年に6000万円も使っています」と明かす。その費用はどこからやってくるのだろう。
「社員は理由なく減額されています。平均で年間30~50万円、管理職は100~200万円下げられました。業績は右肩上がりで改善しており、赤字も脱却しているのに給与は回復しません」
技術職の30代男性は、過去にハローワークを利用して、元勤務先に正社員として採用された。しかし、実態はアルバイト採用だったという。「給与も時給制で完全に騙されました。社長が毎日怒鳴る人で社内の雰囲気は最悪でした」と綴る。
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