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『CLIMAX クライマックス』予告編&ポスター公開 塚本晋也「ギャスパーがまたやってくれた」

2019年08月08日 19:01  リアルサウンド

リアルサウンド

『CLIMAX クライマックス』(c)2018 RECTANGLE PRODUCTIONS-WILD BUNCH-LES CINEMAS DE LA ZONE-ESKWAD-KNM-ARTE FRANCE CINEMA-ARTEMIS PRODUCTIONS

 11月1日公開のギャスパー・ノエ監督作『CLIMAX クライマックス』より、予告編とポスタービジュアルが公開された。


参考:映像はこちら


 本作は、『カノン』『アレックス』『エンター・ザ・ボイド』『LOVE【3D】』など、新作を発表するたびにその実験的な試みと過激描写で世界中を挑発し続けてきたノエ監督が3年ぶりに放つ最新作。出演のソフィア・ブテラ以外は各地で見出したプロのダンサーたち。音楽は、ダフト・パンク、ザ・ローリング・ストーンズ、セローン、エイフェックス・ツインなどの楽曲が使用されている。演技経験のないプロダンサーによるパフォーマンスとダフト・パンクらが手がけたエレクトロミュージック、そして、全編を通して多用される長まわし撮影で、ドラッグにより次第に充満していく地獄絵図を映し出す。


 ポスタービジュアルには、トランス状態に堕ちてしまったダンサーたちが、何かを求め踊り狂う姿が。別々の方向に向いた視線と伸ばした手は、彼らが巻き起こす収拾がつかない地獄絵図を予感させる。


 予告編では、雪が降る山奥の廃墟のパーティーで“何か”が入ったサングリアを飲んだダンサーたちが、歓喜から徐々に狂乱へと変貌していく様子が映し出されている。冒頭の「成功するために何でもする覚悟はある?」という意味深なインタビュー内容は、彼らにこれから起こる狂乱の一夜を連想させる。叫び出す者、排水管に抱きつく者、笑いながら自傷行為をする者、逃げ出せない空間で次第に満ちていく狂気が捉えられている。


 さらに、本作をいち早く鑑賞した、ノエ監督とも親交が深い塚本晋也監督からコメントが到着した。


■塚本晋也監督 コメント
ギャスパーがまたやってくれた。タイトル通りクライマックスに向かって振り切れている。恐怖を感じる。逃げ出したいくらいに。
しかし、ギャスパーの完璧な映像感覚と音響感覚はいつも厳格で精密、卑俗と高尚が激突し、片時も目が離せない。
そして背景にはギャスパーのいたずらっぽく笑う顔がいつも見え隠れする。海外に映画を持っていくようになったとき初めて会った監督が、ギャスパーだ。
あれから30年近く経つのに、いつもギャスパーは、純粋で自由だ。その自由さを見て、自分もまた、まだまだやってやる。と励まされるのだ。
クライマックス。五感と肉体をフルに使わされる映画だ。


(リアルサウンド編集部)