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『Apex Legends』期間限定でソロモード実装 開発体制も盤石&新レジェンド追加も?

2019年08月08日 08:51  リアルサウンド

リアルサウンド

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 今年2月にリリースされてから「異なる特徴をもつキャラクターによるチームがバトロワゲームを繰り広げる」という新機軸を打ち出したことで瞬く間に有名になった『Apex Legends』が、追加ゲームモードの実装を発表した。この追加モードは、今までこのゲームを敬遠してきたプレイヤーを引き寄せるかも知れないものだ。


(参考:『Apex Legends』シーズン2始動! 「ワットソン」追加やオルタネーター強化などの変更点を探る


・新たな戦術が誕生?
 US版『Forbes』は6日、Apex Legends公式ツイッターが期間限定でソロモードを追加することを発表したのを報じた。その発表によると「The Crown Collection」イベントに合わせて、8月13日~8月27日までの2週間にわたり、従来ではなかったソロモードを追加実装するという。ツイートに挿入された動画を見ると、通常ではプレイ開始時に3人でゲームフィールドに向かって降下するシーンが、プレイヤー1人のみとなっているのが確認できる。ソロモードの実装により、今までチームプレイを敬遠してきたソロプレイヤーが、同ゲームを試しにプレイすることが期待できる。


 『Forbes』の記事は、ソロモードが実装されることによりレジェンド(同ゲームにおけるキャラクターの呼称)のあいだで優劣が生じるかも知れないことを指摘している。具体的には、攻撃に長けたレジェンドはサポート志向のそれと比べてソロモードでは有利になるのではないか、というわけである。有利になる可能性のあるレジェンドとしては、射撃攻撃に優れた軍人「バンガロール」、体力が自動回復するアドレナリン中毒者「オクタン」、瞬間移動が可能な戦闘兵「レイス」の名を挙げた。また、ソロモードがプレイされることによって、チームプレイにおいて仲間のレジェンドの援護がなくなった時の新たな戦術が考案されるかも知れないとも述べている。


 同ゲームは、毎週何かしらのアップデートが行われる『Fortnite』に比べ、アップデートの頻度が少ないことで知られていた。こうした状況は一部のプレイヤーを失望させていたが、今回のソロモード追加によって事態が改善の方向に向かうことが期待できるだろう。


・世界各地で大会が続々開催
 最近の『Apex Legends』に関する朗報は、ソロモードの追加実装だけではない。同ゲームをプレイするトーナメント大会が多数開催されるようになったのだ。例えば、ゲームメディア『Polygon』が2日に報じたところによると、8月2日から8月3日にかけてアメリカ・ミネアポリスで賞金総額15万ドル(約1,600万円)のトーナメント大会がXゲームの競技場で開催された。この大会には多数のプロのeスポーツチームが参戦し、すべての試合はスポーツメディア『ESPN』によってライブストリーミング中継され、YouTubeでも実況された。


 さらにPolygonが先月30日に公開した記事によると、9月13日から9月15日にかけて、ポーランドの古都クラクフで賞金総額50万ドル(約5,300万円)の国際大会が開催される予定だ。この大会には80チームが参戦するのだが、地区ごとの予選はない代わりに同ゲームを開発するRespawn Entertainmentから招待されたチームが出場することとなる。


・『Apex Legends』は10年続くエースタイトルとなるか?
 以上のように勢いのある『Apex Legends』に対しては、パブリッシャーであるEAも大きな期待を寄せている。テック/ビジネス系メディア『Venture Beat』が掲出した先月30日の記事によれば、EAは同ゲームのプレイヤーが毎週800万から1,000万人いることを投資家に対して発表した。このプレイヤー数は、同ゲームのライバルである『Fortnite』や『PLAYERUNKNOWN’S BATTLEGROUNDS(PUBG)』のプレイヤー数が公表されていないので比較することが難しいのだが、大きく成功しているものと評価してよいだろう。


 同記事は、EAの最高財務責任者であるBlake Jorgensen氏が同ゲームを今後10年間は運営するとアナリストに対して発言したことも伝えている。ちなみに、EAの人気MMORPGで映画シリーズ「スター・ウォーズ」を題材とした『Star Wars: The Old Republic』はすでに7年間運営されていることから、EAの『Apex Legends』への期待の大きさがうかがえる。


 大きな期待に応えるべく『Apex Legends』の開発体制は盤石なものとなりつつある。Jorgensen氏は、同ゲームの開発体制に関して大規模な支援チームを用意していると発言している。こうした充実した開発体制により、近日中にも新たなレジェンドが投入されるようだ。ゲームメディア『games radar+』が6日に公開した記事は、新レジェンドの開発風景と思しき画像を載せたツイートを紹介している。このツイートを投稿したのはRespawn EntertainmentのプロデューサーであるTina Sanchez氏なのだが、そのツイートに挿入された画像を見ると杖をもったヒトのモーションをキャプチャーしている様子がわかる。採取されたモーションは、以前から新レジェンドとして噂のある「クリプト(crypt)」に使われるのではないか、と指摘されている。


 バトロワゲーム業界の覇権は依然としてフォートナイトが握っているのだが、この覇権に対する挑戦者の筆頭に挙げられるのは、やはり『Apex Legends』なのではないだろうか。


(吉本幸記)