ルイス・ハミルトン(メルセデス)とセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)は、フェルナンド・アロンソが2020年シーズンのF1への復帰を模索しているというたわいのないうわさ話について、それぞれ異なる見解を述べた。
現在もマクラーレンとの関係が続いているアロンソだが、2020年の計画についてはまだ分かっていない。アロンソ自身はF1復帰への関心を否定しているものの、さまざまなうわさが今も飛び交っている。
F1第12戦ハンガリーGPの決勝レース終了後、アロンソはツイッターで、見応えあるレースを展開したハミルトンと2位のマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)のパフォーマンスを称賛した。
レース後に行われたドライバーの会見では、表彰台を獲得した3人に対して、2度の世界チャンピオンであるアロンソのF1復帰を見たいかという問いが投げかけられ、以前マクラーレンでアロンソのチームメイトだったこともあるハミルトンが口火を切った。
「まず最初に、彼が僕たちの走りを支持してくれたのは本当にすごいことだと思う」と、優勝したハミルトンは語った。
「ちょうどリスタート場面、過去のシーズンのスタートやルノー時代の彼の映像などを観ていたところだった。僕がF1に上がる前にも、彼らのスタート場面は本当に素晴らしいと思いながら観ていたことを覚えている」
「フェルナンドの今の年齢は分からないけれど、彼はいつでも優れたドライバーとして復帰できるよ」
「強いチームのシートさえ得られれば、いつでも僕たちとここで戦う用意はできていると思う。僕にとっては、本当にあまり違いはないんだ。相手が誰であれ、僕は戦うためにここにいるのだからね」
■ベッテル「アロンソは僕のことを気に入らなかったと思う」
フェルスタッペンはアロンソと激しくバトルするような機会をほとんど持てなかったことを残念がったが、その前にハミルトンからアロンソと「良いチームメイトになれるんじゃないか」と話を振られた。
「フェルナンドと? そうだな、君にはその経験があるけれど、僕には分からないよ」とフェルスタッペンは答えた。するとベッテルが「彼は君の父親ほどの年齢かもね!」と冗談を飛ばした
フェルスタッペンは「ほとんどそうだろうね!」と返し、さらに以下のように続けた。
「分かっているよ。若い父親ということだね。彼は何歳? 36? 38か! オーケー。17歳年上なら、父親になることは可能だね」
一方ベッテルは、アロンソ復帰の話題にほとんど関心を示さなかった。アロンソに嫌われていたと感じているからなのかもしれない。
「どちらでもいい。なぜそう思うのかは分からないけれど……彼は僕のことを気に入らなかったと思うんだ」とベッテルは話した。
「彼が成し遂げたことや、コース上で発揮する実力については尊敬している。分からないな。彼もこうした投稿をすることにはもう飽きているんじゃないかな。だから復帰すればいいと思うよ。僕は気にしない」
ハミルトンは、このスポーツにおいては「最強のシートに最強のドライバーたちが座る必要がある。そして今は、勝つ力のあるマシンのシートが少なくともまだひとつは空いている。彼には勝つ力があるのだから、復帰も悪いことではない」と主張した。
ドライバーたちがプレスルームを出る際に、レッドブル・ホンダとアロンソが契約するのではないかという見込みについて、ベッテルが最後にひと言発した。
「日本人はあまりうれしくないと思うよ」