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F1第12戦ハンガリーGP 決勝トップ10ドライバーコメント(2)

2019年08月05日 20:51  AUTOSPORT web

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表彰台に上がったルイス・ハミルトン(メルセデス)、マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)、セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)
2019年F1第12戦ハンガリーGP決勝で5位~優勝のドライバーたちが日曜日を振り返った。

■マクラーレンF1チーム
カルロス・サインツJr. 決勝=5位
 やったね! 今回の5位は、1週間前(ドイツGP)の5位よりずっとうれしい。僕らは完璧なレースをした。すごくいいスタートが決まり、ペースも文句なしで、運にも頼らずに実力で5位フィニッシュを達成できた。第2スティントで、(ピエール・)ガスリーを抑え続けるのは楽ではなかったけど、うまくペースをコントロールして、彼が近づいてくるチャンスをつかんだ時にも対抗することができた。そして、純粋なペースでレッドブルの1台を上回り、その前でフィニッシュした。

 ここだけでなくファクトリーにいる人たちも含めて、チームのメンバーひとりひとりに感謝したい。このシーズン前半の12戦で、今年このチームがどれほど進歩したかが示されたと思う。僕らに必要なのは、これまでどおりに努力を続けることだ。徐々に目標の実現に近づいている。現在の状況と僕らが見せてきた一貫性を、チームの全員が誇りに思っていいだろう。来年に向けてさらに速いクルマを作り、また一歩前進するために、後半戦でも学び続けることが重要だ。

 これから少しの間は、もっと強くなって戻って来るためにバッテリーを充電する時間だ。チームのみんなにありがとうと言いたい。ここまでずっと頑張ってきたのだから、夏休みを存分に楽しもう!

■スクーデリア・フェラーリ
シャルル・ルクレール 決勝=4位
 ハンガロリンクのレースで苦労することは最初から予想していたが、そのとおりになった。ファーストスティントの序盤は悪くなかったけれど、レースが進行するにつれて、リヤタイヤがどんどん辛くなってきた。それでライバルたちに匹敵するペースで走れなかったんだ。

 この状態からどうすれば改善するかを理解したい。ロングランや、デグラデーションが高いサーキットでのパフォーマンスを向上させることが、今の目標だ。

 夏休み後にまたサーキットで走るのが今から楽しみだ。進歩するために努力を積み重ね、ライバルたちにチャレンジしたい。

■スクーデリア・フェラーリ
セバスチャン・ベッテル 決勝=3位
 ハンガリーで苦しむだろうことは分かっていた。そのレースで表彰台に上れたことは、これから数週間、僕らにとって慰めになるだろう。
 
 今日はライバルたちに匹敵するペースはなかった。戦略について言うと、(その時走っていた)4番手よりも上に行くため、何か違うことを試そうとした。ファーストスティントを39周目まで引き延ばした。その後、ソフトを装着し、レース終盤、シャルルよりもいいペースで走ることができた。

 これからの夏休みでリフレッシュし、スパとモンツァの戦いに備えよう。このふたつのサーキットでは比較的強さを発揮できるはずだ。

 SF90にはまだポテンシャルがあって、パフォーマンスを向上させる余地がある。そのために作業に取り組む必要はあるけれど、もっといい結果を出せるたけのマージンはあると信じている。

■アストンマーティン・レッドブル・レーシング
マックス・フェルスタッペン 決勝=2位
 全力を尽くしたけれど、今日は間違いなくルイスの方が僕らよりも少し速かった。でも、それ以外のマシンに大きなギャップを築けたことはよかったし、2位でも十分いい結果だ。

 ペースの面で、今日は僕らのための日にはならなかった。でも全体的に見ればいい週末だったよ。ポールポジションを獲得できたのは大きな進歩だ。

 もちろん、ポールからスタートする以上、優勝したかったけれど、現実的に考える必要がある。2位フィニッシュとファステストラップ獲得が、今日の僕らに可能な最大限の結果だ。

 ルイスと同じタイヤで走行している時には彼に抜かれないよう頑張ったけれど、3番手とのギャップがとても大きかったため、彼は2回目のピットストップをポジションを落とさずに行うことができた。それが彼にとってうまく機能したんだ。

 なんとか首位を守ろうとしてプッシュしたが、彼は1周1秒とか2秒速いペースで追いついてきたので、僕にはどうすることもできなかった。フレッシュタイヤを履いた彼はあっという間に近づいてきた。抜かれたことに驚きはなかったよ。

 その後、ピットインして(ソフトタイヤに交換し)ファステストラップを出した。それによって追加で1ポイント獲得することができたので、よかったと思う。

 後悔はない。やれることはすべて試みた。いい週末を過ごし、トップに着実に近づいているという感触を持って、夏休みを迎えることができる。

(ハミルトンが2回目のピットインをした後、ステイアウトしたことについてトップ3記者会見で語り)ピットインするのは合理的でなかったと思う。彼の後ろに下がってしまい、結局優勝できなかっただろうからね。だから僕にはステイアウトするという選択肢しかなかった。

 ルイスに抜かれたけれど、それほどがっかりはしなかった。よくあることだからね。今日は明らかに彼の方が速かったという現実を見るべきだ。僕は彼よりもグリップ不足にずっと苦しんでいた。もちろん、2番手のドライバーだからこそ、2回ストップというギャンブルができた。僕の方は、常に彼をカバーすることを考えなければならなかった。(ハミルトンにとって)2回ストップをした場合の最悪なシナリオでも2番手キープ、うまくいけば僕をオーバーテイクできた。メルセデスはそれを成功させたんだ。彼が1回ストップで走ったら、抜かれずに済んだと思う。

 ファステストラップで1ポイント余計に稼いだ。わずか1ポイントとはいえ、これがシーズン最後に効いてくるかもしれないよ。

 今日は、メルセデスがプッシュするとき、どれだけ大きなマージンを持っているかがはっきりわかった。今も彼らのマシンが優勢なのは間違いない。(オーストリアやドイツでは苦しんだが)彼が勝利のために全力でプッシュした時、チームとしてのメルセデスにどれほどの能力があるのかがはっきり証明された。

■メルセデス-AMG・ペトロナス・モータースポーツ
ルイス・ハミルトン 決勝=1位
 このチームに加わって7年になるけれど、こういう時の気持ちは変わらない。レースの現場で働くスタッフ、ファクトリーのスタッフ全員の力がなければ、勝利を達成することはできなかったと心から思う。このチームの一員であることに感謝している。チームが僕を信じ続け、限界を押し広げ、勇気を持ってリスクを冒してくれるのはありがたいことだ。

 今日はブレーキで少し苦労していた。だからできるだけ労わって、マックスをオーバーテイクするチャンスが訪れた時に備えた。追い抜くまでには本当に苦労した。(2回目のピットストップの後)19秒ものギャップを縮められるという確信が持てなかったんだ。でもチームから、目標を目指してひたすら努力し続けるように言われて、そのとおりにした。プッシュし続けたら、ギャップがどんどん縮まった。まるで予選ラップのように走ったよ。ずっと限界ぎりぎりの走りをした。

 チームには脱帽だよ。ニキ(・ラウダ)が今日ここにいたら、ほめてくれたと思う。