2018年大会に続き、ラリー・フィンランド2連覇を達成したオット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC) WRC世界ラリー選手権第9戦フィンランドは8月4日、競技4日目のSS20~23が行われ、総合首位で最終日に臨んだオット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)が後続を振り切って優勝。自身今季4勝目を挙げるとともに所属するTOYOTA GAZOO Racing WRTの“ホームイベント”で、チームにラリー・フィンランド3連覇をもたらした。
前日に総合首位に立ったタナクは、僚友のヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)とクリス・ミーク(トヨタ・ヤリスWRC)が相次いでアクシデントに見舞われたこともあり、接戦が続いた金曜からの3日間と比べると、やや余裕を持った状態でデイ4を迎えた。
2番手には2017年のラリー・フィンランドウイナーであるエサペッカ・ラッピ(シトロエンC3 WRC)が約16秒差で続くが、タナクは4日最初のステージとなったSS20で、自身200回目のメモリアルとなるステージ優勝を果たす。これでラッピとのギャップは20.0秒に拡大した。
その後、2本のSSを経て2番手と21.1秒差で最終SS23を迎えたタナクは、パワーステージに設定された同ステージで全体ベストタイムを記録。ラッピの追撃を許さず2018年大会に続くラリー・フィンランド2連覇を達成してみせた。
また、優勝の25ポイントにパワーステージのボーナス5ポイント加えたフルポイントをマークしたタナクは、今戦が始まる前は4ポイントだったオジエとのポイント差を22ポイントに広げることに成功している。
総合2位となったラッピはSS22終了時点で、ラトバラに8.6秒差に迫られたもののSS23でラトバラがややペースをセーブしたこともあり、最終的に7.6秒のリードを守った。これによりラッピは2019年シーズン2度目の2位表彰台を獲得し、ラトバラも今季初のポディウムフィニッシュを果たしている。
この週末、アンドレアス・ミケルセン(ヒュンダイi20クーペWRC)とオジエによって数秒差の接戦が続いていた4位争いはミケルセンに軍配。ランキング3位のティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)はチームメイトのクレイグ・ブリーン(ヒュンダイi20クーペWRC)に順位を譲られるかたちで6位でフィニッシュした。
WRCの次戦第10戦ドイツは8月22~25日に開催。同ラウンドはターマック(舗装路)での戦いとなる。