F1第12戦ハンガリーGPの予選で、レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンがポールポジション(PP)を獲得した。フェルスタッペンにとっては初のPP、そしてF1史上100人目のポールシッターということもあり記念すべき記録となった。
予選後の会見で「もちろん重要なのは明日のレース本番」と前置きはしたものの、素直に初PPの喜びを語った。
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――初ポール獲得、おめでとう!
マックス・フェルスタッペン(以下、フェルスタッペン):信じられないよ。これまでずっと、手の届かなかったひとつだったからね。この週末ずっとクルマの感触はよかったけど、予選はいつもタフな展開になる。でも今回は、すべてがうまく行った。チームのおかげだ。
――ポール獲得の手応えは、感じていた?
フェルスタッペン:ライバルたちが予選中に、どこまでパワーを上げてくるか。それが、焦点だと思っていた。でも結果的に十分食い下がれたし、予選を通じてクルマはどんどんいい感じになって行った。運転していて、本当に楽しかったよ。
予選中は本当に僕から言うことは何もなくて、ただ「このまま行こう」「ニュータイヤをくれ」。それだけだった。そしてチームは、その通りのことをしてくれた。もちろん重要なのは明日のレース本番だけど、でもポール獲得は素直にうれしいよ。
――レースでの強さは実績がありますから、心配ないのでは?それより初ポール獲得の感想は?
フェルスタッペン:今後はもう、初ポール獲得の感想を訊かれなくなるのがうれしいかな(笑)。そう遠くない未来にポールは獲れるだろうと思っていたけど、同時に運も左右されると思っていた。僕自身のミスで逃したこともあったしね。でも今日、こうして達成できた。うれしいよ。
■フェルスタッペン、レッドブルとホンダ、パッケージ全体の改善を実感
――シーズン序盤のレッドブルは、決して車体性能が優れていなかった印象です。その後、どれだけ進化したと考えていますか。
フェルスタッペン:いや、車体単体の問題じゃなく、パワーユニット(PU/エンジン)も含めたパッケージとしての問題だったと思っている。その後パワーユニットは確かに大きく改善されたけど、でもまだ本当に望むレベルには到達していない。
ただメルセデスとフェラーリには、確実に近づいてる。特にフェラーリに対してはね。車体については、オーストリアのアップデートで大きく戦闘力が向上した。
それからも毎戦、改良を重ねてきて、ひとつひとつはそれほど大きなものではないけど、確実にマシンバランスはよくなっているね。それはまさに僕らの望んでいた形であり、今週末のように大きなダウンフォースが要求されるサーキットでは、真価を発揮できている。
――予選パフォーマンスの向上は、あなたがずっと要求していたことですよね。
フェルスタッペン:そう。それさえできれば、レース本番もずっと容易な展開になるからね。だから僕らはパワーユニットの戦闘力向上をホンダといっしょになって必死にやって来た。
もちろん、エンジンが壊れてしまったら元も子もないから、そうならないレベルでね。そして今、進化が実感できた。それはこの週末だけでなく、今後も有効なはずだ。開幕当初の状況を思えば、ここまでの進化の度合いは素晴らしいとしか言いようがない。
――この4戦では、あなたが誰よりも多くのポイントを獲得しています。
フェルスタッペン:大事なのはシーズンを通じて、もっとも多くのポイントを獲得することだよ。
■ルノーが1000馬力を出しているという主張に対して、フェルスタッペンは……
――これまでもポール獲得のチャンスがありましたが、いわゆるラグの問題で逃しています。今回、それは起きなかった?
フェルスタッペン:まったく問題なかったね。すべてがうまく機能した。もちろんまだ、ライバルには劣っているけど、ずいぶん近づいているよ。
――ルノーは1000馬力を出してると主張しています。ホンダも、そうなのでしょうか。
フェルスタッペン:もし彼らがそう言っているとしたら、よほど車体がひどいんだね(笑)。いずれにしてもそういうことはメディアに対して言うんじゃなくて、コース上で主張すべきだよ。
――先ほどメルセデスの予選中でのパワーアップについて言及してましたが、今回ポールを獲得したということはホンダも同様のパワーアップに成功している?
フェルスタッペン:たしかに、ある程度はね。でも、それほどパワフルなわけじゃない……。たとえばフェラーリに比べるとね。彼らのアグレッシブさに比べたら、まだまだだよ。
――あなたは暑くて高速のレッドブルリンクで勝ち、雨のホッケンハイムでも勝ちました。そして今回、比較的涼しく低速のハンガロリンクで最速です。今後のさまざまな特性のサーキットでも、あなたとレッドブル・ホンダは優勝し続けられそうですか。
フェルスタッペン:どうだろう。モンツァが僕らに合っていないのは、確かだろうね。スパ・フランコルシャンは……わからない。でもとにかく今は、来週からの夏休みのことだけ考えてる(笑)。ここ数戦は、あまり得意じゃないはずだったサーキットでも、戦闘力を発揮できた、だから何が起きても、不思議じゃないと思っているよ。