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乃木坂46は地域活性化も担う存在に? 久保史緒里、高山一実ら地方出身メンバーの活躍

2019年08月04日 07:11  リアルサウンド

リアルサウンド

『Sing Out!』(通常盤)

 乃木坂46には地方出身メンバーというカテゴリがある。『乃木坂工事中』(テレビ東京系)の前身番組『乃木坂って、どこ?』では、デビュー初期に「地方出身メンバーを早く東京に慣れさせたい!」といった企画が放送されており、ほかにも『NOGIBINGO!』(日本テレビ系)や映画『悲しみの忘れ方 Documentary of 乃木坂46』では、上京当時のメンバーの姿やエピソードが明かされている。


参考:乃木坂46 久保史緒里、全国ツアー宮城公演で涙の復活 サプライズ登場で起こったドラマを振り返る


 それから名実ともにスターダムへと駆け上がっていった乃木坂46。グループの人気には、メンバー一人ひとりの活躍もあるわけだが、その一つの例に地方出身メンバーの地元での活躍が挙げられる。宮城県出身の久保史緒里は、仙台を中心とした様々な観光名所を訪れ、その魅力を動画で紹介していくWEB動画「乃木坂46 久保史緒里の宮城・仙台 旅しおり」に出演。先日より2019年版が続々と公開されており、久保が担当するのはこれで3年目だ。雑誌のグラビア撮影やシングルのリリースキャンペーンにおいても宮城を訪れる機会の多い久保。昨年は9月に開催された『真夏の全国ツアー』宮城公演に合わせ、仙台駅のコンコースにメンバーの巨大フラッグが登場したり、久保がデザインされた限定パッケージの銘菓・「萩の月」の発売、さらには台湾で宮城をアピールするイベントが組まれるなど、彼女の地元愛溢れるナビゲートは訴求力のある地域プロモーションに繋がっている。


 新内眞衣は埼玉県出身メンバーの中でも、一際その埼玉愛を自負している。2016年3月からスタートした『乃木坂46 新内眞衣のオールナイトニッポン0(ZERO)』(ニッポン放送/現在は『乃木坂46のオールナイトニッポン』)にて、毎週のように埼玉トークを発信し続けていたところ、2018年9月には地元・埼玉に本拠地を構える埼玉西武ライオンズの公式戦で始球式を担当。同年11月14日の「埼玉県民の日」には、「1日おまつり広報大使」として埼玉県庁で行われた県庁オープンデーのトークイベントで埼玉の祭りの魅力をPRした。オープンデーへの登壇は3年連続で、ANN1部に昇格した現在も埼玉県に愛あるディスをお見舞いする「埼玉未来日記」を続けており、今年も埼玉県庁のステージに登壇するのは確実そうだ。


 千葉県出身の高山一実は、2015年に南房総市の観光大使に就任。2016年に刊行された初の写真集『恋かもしれない』は、南房総市を中心に千葉の各地で撮影された作品だ。“ばけトン”こと、お化けトンネルを筆頭に高山は『乃木坂工事中』でも唐突に地元トークをすることが度々あり、その思いが結実したのが「乃木坂46地元ツーリスト 高山の地元でロケして来ました!」として企画された「高山一実プレゼンツ 房総のいいとこツアー」だった。高山が幼少期から通うイカメンチが人気の店「釜新肉店」(現在は閉店)、びわソフトが食べられる「枇杷倶楽部」など、放送をきっかけに多くの店がファンが集う聖地に。


 ほかにも、高山は出身地別のタレントが勢ぞろいする『秘密のケンミンSHOW』(日本テレビ系)に出演したり、『出没!アド街ック天国』(テレビ東京系)で千葉県袖ケ浦が特集された回では共演した綾小路翔を前に勝手に乃木坂46の『氣志團万博』出演を宣言。バナナマンがMCを務める『YOUは何しに日本へ?』(テレビ東京系)に乃木坂46メンバーがリポーターとして登場した際には、高山が外国人に南房総市にある寿司店「山傳丸」を紹介し、心優しいおもてなしに“YOU”を大満足させていた。海外に向けた地元アピールとしては、久保に繋がる点とも言える。


 福岡県志賀島出身の与田祐希は、高山と一緒に『秘密のケンミンSHOW』に出演し、福岡のソウルフード「むっちゃん万十」を紹介。『人生が変わる1分間の深イイ話』(日本テレビ系)での密着取材など、与田が生まれ育った志賀島を紹介する機会も多い。ほかにも、広島県出身の和田まあやは今年7月からテレビ新広島の新番組『ポケTの坂道でおじんじょ』にレギュラー出演が決まったり、沖縄出身の伊藤理々杏は沖縄の魅力を世界へ広げるJTA日本トランスオーシャン航空のCMに出演、秋田県出身の鈴木絢音は2017年に秋田県大潟村の応援大使に就任。さらに細かく見ていけば、岐阜出身の堀未央奈が『乃木坂工事中』で紹介したラーメン店・丸デブ総本店、愛知出身の遠藤さくらの実家が営む蕎麦屋「えんそば びぃわん」など、間接的に地元を盛り上げているメンバーはまだまだいる。


 毎年『真夏の全国ツアー』で主要都市を巡っている乃木坂46だが、細かな地方都市を全メンバーで訪れる機会は滅多にない。より全国各地で広く親しまれるグループになるためには、地方出身メンバーの活躍がさらなる鍵になっていくのかもしれない。(渡辺彰浩)