初日フリー走行では、チームメイトのマックス・フェルスタッペンを含むライバルたちを抑えて、トップタイムを叩き出したピエール・ガスリー。しかし二日目になるとその速さは影を潜め、何とか予選Q3には進んだものの、6番グリッド獲得が精いっぱいだった。キャリア初ポールを獲得したフェルスタッペンとのタイム差は、0.878秒。それでもガスリーは、「レースペースは悪くないはず。必ず巻き返す」と、雪辱を誓っていた。
――厳しい予選になってしまいましたが、ポールを獲得したフェルスタッペンとのギャップの大きさを、どう説明しますか。
ガスリー:予選の間ずっと、タイヤのグリップ不足に苦しんでた。区間タイムがまとめられなかったし、Q3のアタックもターン2のブレーキングでタイムロスして、ターン4でも少しロックさせたり、全然納得の行く走りができなかった。
マックス(フェルスタッペン)やメルセデスには敵わなかったとしても、フェラーリと対抗できる速さはあると思っていたから、この結果にはガッカリしているよ。
――チームメイトのポール獲得は、あなたにとってどんな意味がありますか。
ガスリー:これまでも素晴らしい速さを発揮してたし、今回のポール獲得が遅過ぎたくらいだね。現役最高のドライバーのひとりであることを、改めて証明したと思うよ。今日のポールにふさわしいドライバーだ。
――Q2でソフトタイヤを履くことは、考えなかった?
ガスリー:いや。レースのことを考えたら、ミディアムだろうと思った。もちろんソフトより遅いリスクはあったけど、FP3で試して十分な速さがあると踏んでいた。
――初日フリー走行では、トップタイムを出す速さがあった。二日目は、何がうまく行かなかった?
ガスリー:FP3から、何か感触が初日と違ってた。その違和感は、予選になっても最後まで拭えなかったね。
――レースペースには、自信がある?
ガスリー:クルマの仕上がりは、決して悪くない。ただ初日にほとんど、ドライタイヤでのロングランができていない。そこは不確定要素だね。でもそれは全員同じ条件で、レース本番でタイヤがどんな風に機能するかは、実際に走ってみないと誰にもわからない。
そんな中でも僕らのパッケージが強力なのは確かだから、少なくともフェラーリの2台にはプレッシャーを掛け続けて、できれば追い落としたいね。
――去年からホンダ製パワーユニット(PU/エンジン)を使い続けているわけですが、この1年半でどこまで進化したと感じていますか。
ガスリー:パワーユニット単体で判断するのは難しい。でもすべての領域で進化しているのはまちがいないね。パワーもドライバビリティも、回生エネルギーのマネージメントも、全部よくなっている。そして何より、予選一発の速さかな。去年は予選でのタイムの伸びに苦労していたけど、今年はそれが見違えるようによくなっているから。そしてこれから、もっとよくなるはずだよ。