スーパーGT第5戦富士500マイル、GT500クラスのポールポジションを獲得したのはMOTUL AUTECH GT-Rのロニー・クインタレッリ&松田次生だった。開幕2戦連続以来、今季3回目のポール、富士戦では第2戦に続いての連続ポール獲得となっている。
午前の公式練習に続き、午後の公式予選も路面コンディションはドライ。温度条件は2時50分のGT300クラスQ1開始時点で気温31度、路温40度だ。もちろん暑いコンディションではあるものの、ここ最近の全国的な猛暑からすれば、まだ落ち着いているといえるレベルかもしれない。
GT500クラスのQ1は定刻の15時10分に開始された。各車の動き出しは15時17分頃、セッション残り8分前後というあたりから。概ね同じタイミングで全15台がコースインしていく。
最初に1分30秒を切るタイムが刻まれたのは残り約1分半、MOTUL AUTECH GT-Rの松田次生が1分28秒904をマークした。その後、各車が1分29秒台を立て続けに記録してくるが、MOTUL GT-RのタイムはこのままQ1トップタイムとしてモニター最上段に残り続けていくことになる。
しかしながら2位以降のタイムはチェッカーフラッグが振られてからも激しく変動し続けた。最終的に2位でQ1を突破したのはCRAFTSPORTS MOTUL GT-Rのフレデリック・マコヴィッキィで、タイムは1分28秒942。ミシュラン装着のGT-Rだけが1分28秒台で1-2通過を決めた。
3位には1分29秒034でWedsSport ADVAN LC500の坪井翔が入った。以下、10位までが29秒台前半という戦いのなかで、ZENT CERUMO LC500(石浦宏明)、Modulo Epson NSX-GT(牧野任祐)、au TOM'S LC500(中嶋一貴)、リアライズコーポレーション ADVAN GT-R(高星明誠)、KEIHIN NSX-GT(ベルトラン・バゲット)までがQ2進出を果たしている。
ポイントリーダー、ハンデ数値70kgでの臨戦となったWAKO'S 4CR LC500は山下健太が一時8番手に食い込むところを見せたが、1分29秒582は最終的に11番手。1点差でWAKO'Sを追うKeePer TOM'S LC500(平川亮/ハンデ数値68kg)も14番手でQ1ノックアウトとなった。
この他のQ1落ちは、9番手MOTUL MUGEN NSX-GT(中嶋大祐)、10番手RAYBRIG NSX-GT(山本尚貴)、12番手カルソニックIMPUL GT-R(佐々木大樹)、13番手DENSO KOBELCO SARD LC500(中山雄一)、15番手ARTA NSX-GT(伊沢拓也)。
Q2は15時53分からの10分間、コースインはやはり残り8分前後のところからだった。ニッサンGT-RとレクサスLC500が3台ずつ、ホンダNSXが2台でのポール争いとなる。
残り1分20秒、ここでMOTUL AUTECH GT-Rのロニー・クインタレッリが1分28秒519をマークしてアタックタイムの応酬が始まる。ところが直後、1分28秒747を刻んで、そのまま次のアタックに入ったと見られるKEIHIN NSX-GTの塚越広大が1コーナーのブレーキングでトラブルが起きたか、マシンが左側に振られる形でスピンし、アウト側のガードレールに激しくクラッシュしてしまう。
1コーナーでは即座にイエローフラッグが振られるが、他のマシンは実質最初で最後ということになるアタックに入るかそれを終えており、連続アタックは実質不可能となった。これら一連の流れがチェッカーフラッグを受けたと見られる段階で赤旗が提示され、そのままQ2セッション終了という格好になった。
結局、ポールは今季3回目となるMOTUL GT-Rが獲得。2番手にはCRAFTSPORTS MOTUL GT-R(平手晃平)のGT-R+ミシュラン勢のワン・ツー。モニター上はKEIHIN NSX-GTが3番手タイムになっているが、これは赤旗原因ということでタイム削除の8位扱いとなった。実質の3~7番手タイムはWedsSport ADVAN LC500(国本雄資)、ZENT CERUMO LC500(立川祐路)、au TOM'S LC500(関口雄飛)、リアライズコーポレーション ADVAN GT-R(ヤン・マーデンボロー)、Modulo Epson NSX-GT(ナレイン・カーティケヤン)の順となっている。
スーパーGT第5戦富士500マイルの決勝は8月4日、13時30分にスタートを迎える。