2019年F1第12戦ハンガリーGP週末の様子をムッシュ柴田氏がお届けします。ロマン・グロージャンはいろいろと噂があがっていますが、表面上はにこやかに出勤していますね。昨年は後半戦から調子があがってきたので、ハンガリーでも期待できるか。
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ドイツをあとにして、ハンガリーの首都ブダペストに着いたのは、水曜日でした。
相変わらず美しい都です。これは定宿から走って5分ほどの公園の中にある、温泉です。外観は宮殿みたいですけど、中はいたって庶民的な温泉プールです。
木曜日のハンガロリングはかんかん照りで、でもドライバーたちは例によって平気でコースを歩いてました。
悠々と出勤してきたグロージャン。ドイツでの今季三度目の同士打ちで、「今週末が最後のF1になるのでは?」なんて報道も流れましたが、本人はそんなことまったく気にしてないのは、グロージャンのインタビューを読んでもらえばおわかりの通りです。
「ケビン(マグヌッセン)とはすごく仲がいいよ」と言いつつ、いっしょにサーキットに来たくせにこの微妙な距離感(笑)
グロージャンにインタビューする前、ハースのギュンター・シュタイナー代表の囲み取材には、各国報道陣がどっさり詰めかけました。
ギュンターは相変わらず怖い顔でしたが、「シーズン中のドライバー交替など、ありえない」と断言してました。「チームオーダーは出すだろうけどね」とも言ってましたけど。開幕当初は中団グループの中では群を抜く速さだったはずが、どんどん戦闘力を失い、しかもどこが悪いのかよくわからないというのも、チーム代表にとっては頭の痛いところです。「こんな時に、仲間同士でぶつかったりするなよ」と、怒る気持ちもよくわかります。
前戦ドイツGPでリタイアを喫したガスリーもハースのふたり同様、よくない意味で注目を浴びたひとり。
でも去年までのボス、トロロッソのトスト代表と話してる時は、本当に晴れ晴れした表情をしてました。
これはどちらかというと、ガスリーがフランツの悩みを何か聞いてあげてるの図?ですかね。
いずれにしてもレーシングドライバーたるもの、過去の失敗はさっさと忘れて前に進んで行かないといけません。まだ初日が終わったばかりですが、ガスリーがきっちりトップタイムを出したのはまずはよかったです。
囲み取材では、「マックス(フェルスタッペン)はこれまでのどのチームメイトよりも手ごわい存在?」と、あえてちょっと意地悪な質問をしてみたんですが、「彼は現役最高のドライバーのひとりだし、間近で学べるのは最高の経験だよ」と、いやな顔もせずにちゃんと答えてました。メンタルは、まだまだ大丈夫そうです。
翌金曜日、9時半過ぎにサーキットに着くと、すでに大部分のドライバーは到着してました。ハンガロリングはドライバーの駐車場が報道陣シャトルバスの終点の脇にあるんですね。
こちらはセバスチャン・ベッテル様とシャルル・ルクレール様の専用駐車場。2台とも当然フェラーリかと思ったら、1台はジープでした。意外や、意外。1台しか、調達できなかったのかな。
トロロッソは、シビックTypeRでした。
フランクフルトナンバーですから、向こうから自走で持ってきたのでしょうか。
だったらフェルスタッペンとガスリーにはNSXに乗ってほしいところですが、
まあ残念ながらというか、当然ながらアストンマーチンです。こちらもフランクフルトナンバーでした。
そしてハースは、レクサス。理由は、不明です。
この日はなぜか、グロージャンだけ先に来ていて、マグヌッセンはまだでした。やっぱり、仲悪い?(笑)
マクラーレンはジャガーとレクサス。これまた、理由は不明です。
どちらも地元ハンガリーナンバー。レクサスはこの国でも、高級車の代名詞なんでしょうか。
などと写真を撮ってからパドックへのトンネルを通っていると、
後ろからルイス・ハミルトンが、大勢のカメラマンにまとわりつかれながらやって来ました。朝から、ご苦労様。っていうか、メルセデスの駐車場には何も停まってなかったと思うんだけど、キックボード通勤だった?