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日本人はなぜ外国に行って群れる? 海外滞在者が感じるメリット・デメリット

2019年08月03日 09:40  キャリコネニュース

キャリコネニュース

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「グローバルな人材になりたい!」「その国が好きすぎる」「仕事で転勤で仕方なく……」「海外の生活が肌にあってるから」などなど、海外で暮らす理由は人それぞれ。

外務省の「海外在留邦人数調査統計」(2017年)によると、海外で暮らす日本人の数は約135万人。現地で日本人はどのように過ごしているのでしょう。

よく聞くのが「わざわざ海外に行ったのに日本人とばかりいつも一緒にいる」と言ったやや批判的な声です。留学に行ったけど、日本人グループだけで毎日行動していて一切語学力が伸びずに帰ってきたという話も聞きます。

実際、「海外に出たら日本人同士と一緒にいない方が良い」という風潮は少なからずあるでしょう。では、海外在住者にとって、日本人とつるむと、どんなデメリット、メリットがあるのでしょうか。実際に海外在住者に聞いてみました(なお留学生は、言語取得が目的なので除外します)。(文:MAMI)

「夫の勤め先や年収で駐妻のヒエラルキーが決まるので大変」という嘆き

【デメリットその1】日本人コミュニティー内で噂がすぐに広まる
日本人の数が少ないので、日本人同士だからという理由で顔見知りになることが多いです。日本人滞在者の多いアメリカ、中国などは別ですが、その他の国では現地の日本人コミュニティーは数十人規模であることが多いです。

いわゆる村社会状態のため、何かあればすぐに広まってしまいます。"日本人会"という日本人が集まる現地の飲み会では、「元カノが何人も参加している」なんてことも耳にしました。

【デメリットその2】コミュニティーが狭い分、ヒエラルキーを気にして生きる
これは駐妻(夫の海外赴任に同行し、海外で生活している"駐在妻"のこと)からよく耳にする話です。

「日本人で集まるパーティーに参加しないだけで陰口を言われる。夫の勤め先や年収によって駐妻の暗黙のヒエラルキーが決まることもある」

一番ヒエラルキーが下だと、パーティーで「持ってくる土産品」「座る位置」までも会社のように気を使わなければならないことも……。自分の意志や努力でそのヒエラルキーを覆すことができない状況は、まるでカースト制度のようなものですね。

【デメリットその3】現地特有の情報が不足する
現地の人と全く交流せずに日本人のみと一緒にいると、現地特有の情報が全く入ってこない可能性が高いです。現地の文化や言語を学ぶ機会も圧倒的に低くなるでしょう。せっかくの海外生活、外に目を向けてみてもいいのではないでしょうか。

「金銭感覚が合うので行動を共にしやすい」という利点も

【メリット1】日本人にあった情報を共有でき、助けてもらうことができる
VISAの問題は自国と滞在先の関係で決まります。そんな時に、唯一相談でき、情報を持っているのが自国の人。日本人の知り合いがいるととても心強いです。

また、行き先が発展途上国だと、「現地の人に聞いた病院に行ってみたら、設備がヤバかった」ということも。自国の医療と同等レベルの病院情報を集めるには、日本人から聞くのが一番早かったりします。

【メリット2】仲間意識で盛り上がり、一緒に行動するきっかけが生まれる
同じ故郷を分かち合う者から生まれる仲間意識でしょうか。「『何か一緒にやろう!』と海外で何かを始めるシナジーが生まれやすくなる」という声もありました。何をやるにしても前提の共通認識があるため行動がしやすいのかもしれません。

【メリット3】金銭感覚が合うので行動を共にしやすい
これも発展途上国に滞在する人に多かった意見です。いくら滞在先の物価が安いとはいえ、ガッツリ遊ぼうとすると結構な金額になります。「現地の友人と会うときに気を使うが、日本人なら特に気にせずに行動しやすい」という人もいました。

デメリットとメリットについて述べましたが、各人がどんな目的で、どこにいるかによって変わってくるのではないでしょうか。そもそも、日本以外の国の人は「自国の人とつるむか否か」ということ自体あまり気にしていないように思います。

海外出身者だと、自国が多民族国家であることも少なくありません。そうした国の人たちは複数の言語に長けている人も多く、外国へ行っても現地の人とスムーズにコミュニケーションが取れるため、外国にいるという意識が日本人ほどないのかもしれませんね。