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WRC:トヨタ、母国フィンランド初日は2、3番手。ラトバラ「多くの応援が自信を与えてくれる」

2019年08月02日 15:01  AUTOSPORT web

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初日を終え2番手につけているオット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)
WRC世界ラリー選手権第9戦フィンランドは8月1日、競技1日目のSS1が行われ、TOYOTA GAZOO Racing WRTはオット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)がトップと0.7秒差の総合2番手につけた。また、クリス・ミーク(トヨタ・ヤリスWRC)が僚友に続く3番手に入った。母国ラウンドを迎えたヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)は総合6番手でラリー初日を終えている。

 6週間のサマーブレイクを経て開幕したラリー・フィンランドは、今季のWRC後半戦オープニングイベントであると同時に、トヨタにとってはチームの拠点が置かれる“ホーム”での一戦となる。

 1日午前に行われたシェイクダウンでトップタイムをマークしたタナクは、ユバスキュラ市街地を舞台に行われたSS1でも好調を維持する走りをみせる。

 ターマック(舗装路)とグラベル(未舗装路)というふたつの路面が混在するステージを1分48秒で駆け抜けたタナクは、初日首位となったティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)と0.7秒差の総合2番手に。

 総合3番手には今季チームに加わったミークが、タナクから0.5秒差で続いた。また、ラトバラも総合6番手と同タイム、トップから2.4秒差の同8番手でラリー初日を無事に終えている。

「フィンランドではごく当たり前のことだが、ドライバーたちのタイムは非常に接近している」と語るのは、チームのテクニカルディレクターを務めるトム・フォウラー。

「過去2年間、我々はこのラリーで強さを発揮している。しかし、ライバルもまた改善に取り組んでいるので、前進を続けなくてはならないことは理解しているよ。過去に上手く行っていた場合、自信を持って何かを変えるのは簡単ではない」

「我々にはこのラリーで実績があるので、昨年のセットアップに微調整を加えたものを採用することにしたんだ」

 2018年大会に続く連覇を狙うタナクは「SS1の“ハルユ”はラリーの開幕にふさわしい特別なステージだ。実際は非常に難しいSSだけど、ミスのない走りをできたよ」とコメント。

「ラリー前のプレイベントテストはとても上手く行き、ラリー・エストニアにも出場したので、このラリーに向けて可能な限りの準備を行うことができたと思い。現在までのところすべて順調ですが、きっと激しい戦いになるだろう」

「とくに明日は出走順が1番なので、難しい1日になると思う。集中して臨まなくてはならないね」

■「シェイクダウンからフィーリングは良好。良い週末が期待できる」とラトバラ

 初日を3番手で終えたミークは競技初日を次のように振り返った。

「ラリーが始まり、素晴らしい気分だ。最初のステージでは良い走りができた。また、朝のシェイクダウンも概ね順調だったよ」

「チームにとってのホームイベントに、一員として参戦できるのは特別なことだし、日曜日に完璧な結果でフィニッシュするのが今回の目標だ。明日はできるだけすぐに良いリズムを掴み、この週末を楽しみたいと思う」

 母国ラウンドに臨むラトバラは「ここユバスキュラで、多くのフィンランドの人々に見守られてラリーをスタートするのは最高の気分だよ! 多くの応援が、僕にモチベーションと自信を与えてくれるんだ」

「シェイクダウンでは、1回目の走行からすぐに良いフィーリングを感じ、2回目は非常に上手く走れたので満足した。その後、クルマのセッティングに変更を加えたのだけど、良い結果は得られなかった。また、路面もどんどん荒れていった」

「それでも最初の2回の走行こそがもっとも重要であり、そう考えれば良い週末を期待できそうだよ」

 本格的なグラベルラリーがスタートする競技2日目のデイ2は、10本のSSで争われる。ステージの合計距離は126.55km、リエゾン(移動区間)を含めた1日の総走行距離は592.76kmだ。