ホンダF1テクニカルディレクター田辺豊治氏は、ドイツGPでの勢いを維持して今週末のハンガリーGPに臨み、夏休み前の最後のレースで好結果を出したいと考えている。
天候の関係で荒れた展開になったドイツGPで、レッドブルのフェルスタッペンが2019年シーズン2勝目、トロロッソのダニール・クビアトが3位を獲得、ホンダのパワーユニット(PU/エンジン)を搭載する2台が表彰台に上った。
この成功を2チームと祝った後、ホンダは連戦となる第12戦ハンガリーに向けた準備にすぐさま取り掛かっている。
2018年ハンガリーGPではトロロッソのピエール・ガスリーが、シーズンベストタイの予選6番手を獲得、決勝でも6位という好結果を挙げた。ハンガリーは、2006年にホンダ・レーシングF1チームのジェンソン・バトンが優勝しており、ホンダにとって特別なサーキットといえる。
「先週末に行われたドイツGPでは、アストンマーティン・レッドブル・レーシングとの2勝目、そしてレッドブル・トロロッソ・ホンダと初の表彰台を獲得することができ、ホンダにとって特別なレースになりました」と田辺テクニカルディレクター。
「レース後のつかの間、両チームのメンバーと喜びを分かち合い、我々は慌しく今週末に迫るハンガリーへ向かい、準備に入っています」
「ハンガリーGPが行われるハンガロリンクは、ブタペスト郊外の丘陵地帯にあるためアップダウンのあるコースレイアウトが楽しめます。平均車速が低いことから低速コースに分類されますが、低速コーナーのみならず中高速コーナーも備えるテクニカルサーキットです。エンジンパワーのラップタイム感度は低い部類に入りますが、低速コーナーからの立ち上がりなどPUにはドライバビリティが求められます」
「ハンガリーGPは、例年夏場に行われ気温も湿度も高いレースになりクーリングが課題のひとつとなりますが、今年ここまで経験した高外気温度で得たデータを生かしていきたいと思います」
「ここは、2006年にバトン選手とともに勝利を手にしたサーキットで、私自身にとってもいい思い出がある場所です。F1の夏休み前、最後となる一戦にダブル表彰台のいい流れを持って臨みたいと思います。今週末も応援よろしくお願いいたします」