トップへ

高嶋政伸の魔の手が忍び寄る 『TWO WEEKS』家族を思う三浦春馬の強い意志

2019年07月31日 08:21  リアルサウンド

リアルサウンド

『TWO WEEKS』(c)カンテレ

 7月30日に放送された火曜ドラマ『TWO WEEKS』(カンテレ・フジテレビ系)第3話では、結城(三浦春馬)の無実を信じる者が登場。結城の行く末にわずかな希望が生まれた。またすみれ(比嘉愛未)との会話から、2人の「はな(稲垣来泉)を救いたい」という強い思いが感じられた。


 前週に放送された第2話で、結城の窮地を謎の男・灰谷(磯村勇斗)が救った。ところが灰谷は「柏木愛(立花恵理)のデジカメはどこだ」と結城にナイフを向けた。揉み合いの末、なんとか灰谷から逃れた結城は、一人暮らしの老女・北村義江(倍賞美津子)の家へとたどり着く。


【写真】スーツでメガネ姿の三浦春馬


 結城が世間を騒がす逃亡犯だと気づいた義江は警戒する。ところが結城は、粗暴な口は聞くが義江に乱暴はしない。それどころか「心臓が悪い」と話す義江を心配する素ぶりを見せた。結城の根底にある優しさを見抜いた義江は、捜査にやってきた警察に結城のことを話さなかった。「話したって、どうせ分かってもらえないよ」と呟いた結城を、義江は信じたのだ。


 三浦の演技は、結城の根底にある優しさを感じさせる。乱暴な口調で話す結城は、決してガラのいい男ではない。しかし結城は大切な人を守ろうとする男だ。すみれを守るために罪をかぶり、はなを救うために逃げた。そして自分を信じてくれる相手に、恩を仇で返すようなことはしない。


 その晩、義江は心臓の発作で倒れてしまう。結城は一度は逃げようとするも、自分を信じた義江を放っておけなかった。義江を背負い、病院まで連れて行った結城。そんな結城に義江はこう声をかけた。「生きてさえすればどうにかなるさ」。


 これまで結城は、誰にも無実を信じてもらえないまま逃走を続けてきた。義江は、そんな結城の無実を信じ、背中を押す。義江の助けを得た結城は、無実の証拠を掴むために進み始めた。


 結城はすみれに電話をかけた。ドナー適合が判明した日以来、初めて会話を交わす2人。すみれは逃亡を続ける結城に怒りをぶつけた。結城は「救うためだよ」と答える。「俺は確かにクズだけど、娘と呼べなくても、父親だと認められなくても……俺がいないと手術を受けられないのに、見殺しにすると思うか」。8年前、つらい別れを選ぶことになった2人の間には大きな溝がある。けれども、はなを救いたいという2人の気持ちは同じだ。電話を切る直前、結城はすみれにこう言った。「心配するな。手術の日には病院に行くから。それがあの子との約束だ」。


 涙し、声を震わせながらも思いを伝えた結城。はなの命を救うという意志と共に、すみれを守りたい気持ちも強く感じられるシーンだった。


 だが次週、はなに柴崎(高嶋政伸)の魔の手が忍び寄る。結城が銃で撃たれたとも思しきシーンもあった。手に汗握る展開から、目が離せない。


(片山香帆)