メルセデスF1チーム代表のトト・ウォルフは、F1ドイツGPで他のドライバーであれば出場を諦めるほどの体調不良に打ち勝ってレースをしたルイス・ハミルトンは、称賛されるべきだと語った。
ハミルトンはドイツ到着時点から体調不良を感じていた。インフルエンザの兆候があり、土曜日にはリザーブドライバーのエステバン・オコンが代走できるように準備をしてほしいと、メルセデスに訴えていた。
しかしながらハミルトンは金曜プラクティスから走行、難しいコンディションでの予選でポールポジションを獲得した。
大混乱の日曜日のレースでは後方に沈んだが、ウォルフはハミルトンが絶好調からは程遠い状態で力を尽くしたと述べている。
「彼は体調が悪かったと思う。週末の間ずっと体調不良だった」とウォルフは語った。
「だが彼はレースで妥当な順位につけるために、できる限りの力を出した」
「ほとんどの人間がレーシングマシンに乗るようなことは考えもしないような状態だったが、それでも彼は走った。今日(日曜)には多少回復したが、数日間体調が悪かったのだから、身体面でベストな状態であるはずがない」
「それでも彼はプッシュし続けようとした。これは称賛されるべきことだ」
アルファロメオが競技規則の条項に違反したとして重いペナルティを受けたおかげで、ハミルトンはドイツGPで2ポイントを獲得できた。ハミルトンはこのレースで、身体面よりも精神面で厳しい状態にあったと語った。
5度のF1世界チャンピオンであるハミルトンは、今週末のハンガリーGPまでに体調を回復させるため、数日間、完全な休養をとると語った。
「ウエットのレースだと、精神的な部分で、より大きな挑戦になる。今週末は僕にとって身体的にも精神的にもきついものだった」と34歳のハミルトンは語った。
「僕は生身の人間だ。それ以上言うことはない。ミスを犯したが、ミスは起こり得るものだ」
「今後数日のすべての予定をキャンセルしたから、これから何日かは家に帰って、十分睡眠をとり、この不調を治す」
「まだきちんと回復してはいない。数日後には良くなっているといいね。クルマに乗ることが役に立つとは思わない」
「健康は本当に重要だから、次戦までにはできる限り良い健康状態になるように努めるよ」