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メルセデスF1、8月中にもボッタスの去就を決断か。「オコンはチーム加入にふさわしい」と認めるも決断急がず

2019年07月30日 14:31  AUTOSPORT web

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イギリスGPを2位で終えたボッタス
メルセデスのチーム代表を務めるトト・ウォルフは、メルセデスが8月中を期限として、バルテリ・ボッタスの将来について決断することを明らかにした。

 2019年シーズン、ボッタスは力強い幕開けを見せた。開幕戦オーストリアGPで優勝を飾ると、第2戦バーレーンGPと第3戦中国GPではチームメイトのルイス・ハミルトンが連勝したものの、ボッタスは第4戦アゼルバイジャンGPで今シーズン2勝目を挙げた。

 しかしながらそれ以降、ボッタスは少なくとも決勝レースにおいてハミルトンとの戦いに苦戦することになる。バクーでボッタスが最後に勝利してから、ハミルトンは5勝を挙げているのだ。

 伝えられるところによるとメルセデスは、リザーブドライバーのエステバン・オコンをボッタスの代わりに採用する可能性があるという。しかし、レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンもまた候補のひとりと考えられている。というのも、フェルスタッペンとレッドブルとの契約にあるパフォーマンス条項によって、フェルスタッペンはチームを離脱することができるからだ。

 ウォルフは2020年のメルセデスのドライバーラインアップに関して、チームの長期的な関心も含まれていることを明らかにした。

「我々は、彼(ボッタス)に良い順位でサマーブレイク前のシーズンを終えてもらいたいと思っている。ホッケンハイムとブダペストの2戦では確実なパフォーマンスを見せてほしい。その後で2020年以降のドライバーラインアップを考えることになるだろう」とウォルフは語った。

「7月にドライバーを発表するのはあまりないことだ。より時間をかけることを望み、適切に評価する必要があるのであれば、過去の慣例や他の一部のチームがそうであるように、冬まで先延ばしにすることもできる」

「我々は、2020年に向けて正しい決断をするだけではなく、先を見据えての決断をすることになる。だからこの先の8月中に結論を出すことで合意しているが、それを8月に発表するとは限らない」

■「メルセデスに若手を迎えることは興味深いが、オコンの利益も考慮」

 オコンが2020年にレースに復帰したいと切望していることは、秘密ではない。オコンはハースやルノーへの加入も噂されてきているが、どのチームになるかにかかわらず、もしメルセデス関連以外のチームに加入すれば、少なくとも2年間はオコンを失うことになると、ウォルフは語った。

「これは誰もが知っていることだが、エステバンが昨年シート争いに敗れたのは不運な状況だった。彼はふたつのシートを選べる可能性があったが、最終的にはどちらもなくなってしまった」

「我々の視点から言えば、誰もがメルセデスにおける彼のドライビングの才能について認識している。バルテリは強固なパフォーマンスを見せているし、シートを保持するにふさわしいが、同様にエステバンも過去に素晴らしいパフォーマンスを見せており、チームに迎えるにふさわしい」

「彼は舞台裏でかなり多くの貢献をしてくれている。彼はレースがある週末は夜通しシミュレーター作業をし、土曜日には我々のもとに来て情報を提供してくれる。総じて彼は素晴らしい」

「さらに、メルセデスに若いドライバーを迎えることは興味深いことでもある。そうは言っても、他のチームもエステバンに関心を持っているし、我々は我々自身のためにも他のチームとともに慎重に決断を下す必要がある。そして我々の利益だけでなく、エステバン自身の利益も考える必要がある」

「もしバルテリを選ぶ決断をすることになれば、他の誰かが続けて彼(オコン)の成長を見守ることになるのは明らかだが、それは我々がエステバンを1、2年かそれ以上失うことを意味する。この決断には、そのような結末が付いてまわる」