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稲垣吾郎が語ったエンターテイナーとしての使命 ジャニー喜多川には「これからも見守っていて」

2019年07月30日 07:01  リアルサウンド

リアルサウンド

稲垣吾郎

 稲垣吾郎主演舞台『君の輝く夜に~FREE TIME, SHOW TIME~』の公演前トークイベントが7月29日、ホテル椿山荘東京・カメリアで行われ、稲垣のほか、安寿ミラ、北村岳子、中島亜梨沙、演出の鈴木聡が登壇した。


 2012年、2014年、2016年とパルコ劇場で上演された『恋と音楽』シリーズに主演した稲垣と、クリエイター陣が再タッグ。歌やダンスを挟み、一人の男と三人の女たちによる恋物語を描く“大人のためのお洒落なショー”。昨年夏に京都で上演した舞台「FREE TIME, SHOW TIME『君の輝く夜に』」をさらに進化させ、今秋、東京で上演する。


【写真】会見中の稲垣吾郎


 稲垣が舞台で鈴木と初めてタッグを組んだのは、28歳の頃。ドラマではそれ以前からの付き合いといい、「(鈴木は)僕のことが大好き。本当にオーダーメイドのような本を書いてくれるので、楽しいし、やりがいがある」と相性の良さを滲ませる。


 その稲垣が「究極の当て書き感」と称した鈴木の“当て書き”について、キャストたちも興味津々。鈴木が「本当はこうなんじゃないかと考えるのがおもしろい」と話すと、稲垣は「それがぴったり当たっちゃっていて、みんなビックリしてる」と驚嘆。鈴木が中島を指さし「変な男に引っかかってたら、おもしろいなって」と笑うと、「本当にそう」と頷く中島に、稲垣が「本当にあるの!?」と食いつく一幕もあった。


 音楽を手掛けた佐山雅弘氏は、昨年他界。稲垣は「僕は(佐山が担当した)『恋と音楽』が初めてのミュージカル。これまで歌って踊って演技してきたけど、ミュージカルは畑が違う。でも、鈴木さんと佐山さんが作るミュージカルなら自分でも挑戦できるかなと思った」と当時の心境を語り、「僕でも歌いやすいような曲を誰よりもわかってくださって、音のオートクチュールだなと思っています」と感謝した。


 また北村は「去年の稽古場で、センターで嬉しそうに観ていた笑顔が印象的」と述懐。鈴木は「佐山さん、最高ですね。セッションするように一緒に音楽を作り、脚本のアイデアをもらったりして、理想的なクリエイティブができた」と佐山氏を悼んだ。


 イベント後の囲み取材で、稲垣は「ファンの方と同じ場所で、同じ空気を吸いながら時間を共にできるので、僕は舞台が大好き」と舞台とファンへの思いを吐露。一方で、安寿が京都公演について「吾郎さんが、いろんなところに連れて行ってくださって」と話すと、稲垣も「舞台の延長みたいな感じで、京都の夜を過ごして。個人個人にもいろんな思い出があるし、(舞台と)まったく一緒です。リアル『君の輝く夜に』」と話して会場を笑わせた。


 舞台上での女性3人との恋愛については「贅沢ですよ。男として、こんな幸せなことはありません。しかも一晩で」とニヤつく稲垣。また、「どなたがタイプ?」との問いには「選べないですよね。やっぱり僕も男ですから、その日の気分によって違う」と意気揚々。「こういう日は北村さん、こんな夜は安寿さん、こういうことするんだったら中島さんがいいなとか」と饒舌で、最後は「思う存分、たらしたいと思います」と宣言していた。


 主にリニューアルされるのは「1幕と2幕の間のショータイム」と稲垣。「衣装も変わるし、ボリュームもアップする。(今回は)ショータイムの中にもストーリーがあるみたい」と、見どころについてコメント。「一度京都で熟成して完成したもので、ここから悪くなることはないので、よりブラッシュアップしていきたい。舞台はお客様に観てもらうことで、色褪せずに成長していくもの。何十回もできるのは幸せだし、それが醍醐味でもある」と、思いを乗せて作品をアピールした。


 東京公演は日本青年館ホールで行われ、稲垣は「両親の結婚式の二次会か何かをやったらしいんですよ」と告白。「披露宴? 二次会?」と聞かれると、「後で電話します。確認してからくればよかった」とたじたじ。だがリポーターから「事実でいいですか?」との質問が飛ぶと、開き直ったように「いいです。結婚式の披露宴をやりました! 二次会でも、どっちでもいいです!」と勝手に事実認定を。


 「両親は、青年館で輝く夜を過ごしたんじゃないですかね。今後僕も何かあったら、リニューアルした青年会館で、輝く夜を過ごしたい」と話すと、安寿も「その時は、私たち3人で歌いますよ」とノリノリ。稲垣は「予定はないが、刻々と時は過ぎるのでわからない」と取材陣を沸かせる一方で、「もちろん両親にも来てもらいたい。いつも何回も来てくれるし、今回もすごい楽しみにしているので」と、優しい表情で息子としての顔を覗かせた。


 また先日亡くなったジャニー喜多川氏については「僕らの生みの親ですし、ジャニーさんがいなければここにも立っていない」とコメント。「一番望まれているのは、エンターテイメントで数多くの方に感動を届けること。僕らに対してはそれを願っていると思うので、それに応えていくことができたらなと思う。これからも見守っていてほしい」と、天国の恩師に更なる飛躍を誓った。


(nakamura omame)