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YouTubeの「悪口禁止」が徹底され“物申す系”に打撃 収益化のため“ヒカキン褒め殺し”で対抗するYouTuberも

2019年07月29日 16:50  キャリコネニュース

キャリコネニュース

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YouTubeの広告掲載規制が強化されつつある。“悪口禁止”が明確になり、過激な口調で世間に意見する“物申す系YouTuber”が試行錯誤をする事態となっている。

6月に改定された規約では、ポリシー自体に変更はないが、物申す系が該当する「炎上目的・侮辱的」な動画について、広告表示なしや制限となる詳細な例が追加された。「個人を名指しで罵る、中傷するコンテンツ」「個人に対する悪意のある攻撃、中傷、名誉毀損」が該当する。

YouTubeのチーフプロダクトオフィサーNeal Mohan氏は今後、ガイドラインに違反していなくても規制する可能性もあると示唆している。“物申す系YouTuber”が今までのような暴言とも取れる意見を述べることは難しくなりそうだ。すでに、“物申す系”の動画を再生しても広告がついていないものが目立つようになってきており、収益にも影響が出てきていると見られる。

物申す系動画に広告を付けられるか「審査が入るようになった」

同ジャンルの先駆者として知られるシバターさん(チャンネル登録者数は104万人)はこれまで、主にYouTube界隈での不祥事について言及する動画を投稿していた。

しかしシバターさんは7月25日投稿の動画で、ガイドライン変更後、動画に広告が貼られない期間があったと明かした。シバターさんは7月以降も、レペゼン地球、ジャニー喜多川氏、幸福の科学をネタにした動画を出していたが、確かに広告が貼られていない。

その上で、「今後一切悪口は言いません」と宣言。これまではボロクソに批判していたヒカキンさんを「動画が面白い」、はじめしゃちょーを「あのクリーンさが好き」など褒め殺しにした。この動画はYouTube的には問題なかったようで現在広告がついている。

また、レペゼン地球のメットライフドームでの公演中止については、シバターさんは27日、「大好きなレペゼン地球のドーム公演が中止になって本当にかなしい」と題した動画を投稿した。

ほかにも現在公開中の新海誠監督最新作『天気の子』を観た感想動画など、今までとは違う切り口で動画制作をしているが、28日公開の動画で、動画に広告を付けられるか「審査が入るようになった」と明かした。

「多分数年後には彼は料理動画しか出せなくなるだろう」

27日の動画「大好きなレペゼン地球~」を公開して1~2分は広告収入が可能である緑のマークが付いたが、以降、広告が制限される黄色のマークが付き、その後審査中となった。審査は通常半日~1日で終わるというが、

「昨日夜中3時くらいに動画をアップして、黄色になりまして、審査をしました。朝方には緑色になってました。それから今黄色なんだけど、黄色、緑、黄色、緑……を1日で僕が確認する限り5回くらい黄色と緑がパタパタ入れ替わってます」

という状態だという。この現象について、「YouTubeさんが(該当動画が)悪口かどうか迷ってるんですよ。これは悪口なのか皮肉なのか」と推測する。シバターさんは該当動画を「悪口ではなく本心」「本当に悲しい」と酒をあおるが、その表情は笑っているようにも見える。

視聴者からは「多分数年後には彼は料理動画しか出せなくなるだろう」といったコメントや、シバターさんの動画で毎回流れるテーマソングの歌詞「悪口が止まらない」に突っ込む声が相次いでいた。