2018-2019 FIM世界耐久選手権最終戦“コカ・コーラ”鈴鹿8時間耐久ロードレース第42回大会の決勝レースは、残り2分でKawasaki Racing Team Suzuka 8Hのジョナサン・レイが転倒を喫し赤旗終了に。レースは216周で成立し、この時点でトップとなったYAMAHA FACTORY RACING TEAM(中須賀克行/アレックス・ロウズ/マイケル・ファン・デル・マーク)が逆転で暫定優勝となり、鈴鹿8耐5連覇を達成した。
残り1時間となった鈴鹿8耐。この時トップを走っていたKawasaki Racing Team Suzuka 8Hのレオン・ハスラムは183周を終えてピットイン。ライダーはハスラムからジョナサン・レイに代わり、3番手で最後のスティントへと向かう。
アウトラップを終えたレイは猛烈な追い上げを見せ、前を走るYAMAHA FACTORY RACING TEAM(中須賀)とRed Bull Honda(高橋巧)を追う。残り45分を切ったところでは残りレイがファステストラップを更新した。
187周を終えてRed Bull HondaとYAMAHA FACTORY RACING TEAMが同時にピットイン。Red Bull Hondaは高橋巧がダブルスティント。YAMAHA FACTORY RACING TEAMは中須賀克行からアレックス・ロウズに代えて、ファクトリー(ワークス)3チームが最終スティントへと入った。
198周を終えた時点でのトップはRed Bull Honda。2番手に2秒939差でKawasaki Racing Team Suzuka 8H、3番手に21秒365差でYAMAHA FACTORY RACING TEAMが続く。
残り40分を切ったところでKawasaki Racing Team Suzuka 8Hのレイが再びファステストを塗り替え、Red Bull Honda高橋巧を猛追。ギャップは1秒差に縮まる。201周目に入るとレイがホームストレートで高橋巧をかわしてトップを奪取する。
レースは残り20分になろうというところでYAMAHA FACTORY RACING TEAMのロウズがペースアップ。2番手のRed Bull Hondaとの差を徐々に詰める。この時点でKawasaki Racing Team Suzuka 8HとRed Bull Hondaのさは23秒以上に開き、Red Bull HondaとYAMAHA FACTORY RACING TEAMの差は1秒以内に縮まった。
211周目にはRed Bull HondaとYAMAHA FACTORY RACING TEAMが接近。S字コーナーでアレックス・ロウズが高橋巧をかわして2番手浮上。Red Bull Hondaは3番手に後退した。
残り5分を切ろうというところでSuzuki Endurance Racing Teamのマシンから白煙が上がり1コーナー出口からスローダウン。ダンロップコーナー付近でマシンを止めた。ライディングしていたエディエヌ・マッソンは、マシンを押してピットへと戻ろうとする。
残り2分を切ったところでトップを快走していたKawasaki Racing Team Suzuka 8Hのレイに悲劇が起きる。Suzuki Endurance Racing Teamがまいたオイルに乗ったのか、S字コーナーでレイがまさかの転倒。この転倒により即座に赤旗が掲示。そのままレースは終了となった。
レースは216周で成立となり、この時トップを走っていたYAMAHA FACTORY RACING TEAMが暫定ではあるが優勝という形になり、ヤマハが鈴鹿8耐5連覇を果たした。2位はRed Bull Honda。3位はF.C.C. TSR Honda France(ジョシュ・フック/フレディ・フォレイ/マイク・ディ・メリオ)という結果で2019年の鈴鹿8耐は幕を閉じた。
レース終了後の28日、21時50分頃、レースディレクションは、決勝レース暫定結果の変更を発表。Kawasaki Racing Team Suzuka 8Hから抗議を受けたことにより、赤旗掲示1周前の順位を適応することになり、リザルトが改訂されKawasaki Racing Team Suzuka 8Hが暫定優勝となった。決勝暫定リザルトの改訂版はこちら。