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スパ24時間:グッドスマイル・レーシング、二度目の挑戦も悔しいリタイアに。突然の強雨に泣く

2019年07月28日 11:21  AUTOSPORT web

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粘り強く二度目の挑戦を戦っていたグッドスマイル・レーシング&タイプ・ムーン・レーシングの00号車メルセデスAMG GT3だが、悔しいリタイアとなった。
インターコンチネンタルGTチャレンジ/ブランパンGTワールドチャレンジ・ヨーロッパの一戦として開催されているトタル・スパ24時間は、スタートから間もなく12時間を迎えようとしているが、今季ブラックファルコンとのコラボレーションで参戦しているグッドスマイル・レーシング&タイプ・ムーン・レーシングの00号車メルセデスAMG GT3が、ブランシモンでクラッシュを喫してしまい、無念のリタイアとなった。

 2017年の初参戦ではレース前、そしてレース中とクラッシュを喫してしまい、悔しい初挑戦となったグッドスマイル・レーシングは、今季ドイツの強豪ブラックファルコンとコラボレーションし、谷口信輝/片岡龍也/アダム・クリストドウロウのトリオで2年ぶりのスパに挑んでいた。

 予選ではトラフィックに苦しみ38番手という位置となった00号車メルセデスAMG GT3だったが、決勝レースでは快走をみせていた。ヘビーウエットの序盤は、クリストドウロウが持ち前のスピードで次々とオーバーテイクをみせ、トップ10をうかがう位置までつけていく。

 その後ステアリングを握った片岡もペースは良く、続いてドライブした谷口信輝のスティントではスピンもあったが、マシンにダメージはなく順調に走行。一時乾いていた路面が濡れ始めてからも、クリストドウロウがスリックで激走をみせ、トップ20をうかがうポジションを走っていた。

 クリストドウロウからふたたびステアリングを受け継いだ片岡は、霧雨が軽く舞う程度だったなか、スリックタイヤで快調なペースで走行を続けていた。しかし、スタートから11時間になろうかという現地時間3時23分、高速コーナーのブランシモンで、突如激しい雨が片岡の眼前に。為す術なくクラッシュを喫してしまった。

 ピットに戻ってきた片岡によれば、クルマは大きなダメージを受けており、レース続行は不可能な状況だという。チームはリタイアを選択せざるを得ない状況で、またクラッシュの衝撃で片岡は足に打撲を負ってしまったが、自分で歩ける状況だ。

「前のラップはほとんど路面は乾いていて、ほぼドライ。まだスピードが余っていた状況でした。さらにスピードを上げたところで、突然雨が降っていました。ターンインした瞬間にどうにもなりませんでした」と片岡。

「フィーリングは良かっただけに、本当に悔しいです」

 世界の強豪と戦える手ごたえを得はじめていたところでの、悔しいリタイアとなってしまったグッドスマイル・レーシング&タイプ・ムーン・レーシング。タラレバは禁物だが、雨のタイミングがあとコーナーひとつ分違えば避けられたクラッシュかもしれない。ブラックファルコン勢は、現在4号車が優勝を争う状況ではあるが、00号車はまたも悔しい夜を過ごすことになってしまった。