ルノーのニコ・ヒュルケンベルグは、現在チームとの間に結んでいる契約を2020年まで延長して、チームに残留することを期待しているという。
「僕にとっては何も確定していることはないが、チームに残る可能性は極めて高いと思う」とヒュルケンベルグは、木曜日にホッケンハイムで記者団に語った。
31歳のヒュルケンベルグは、2017年にフォースインディアからルノーに移籍している。2019年はチームメイトとして、元レッドブルのドライバーであるダニエル・リカルドが2年契約を締結してチームに加わった。
ふたりのドライバーは今シーズン、開幕からの10戦で非常に近いパフォーマンスを見せてきたが、全体的な結果は、ファクトリーチームであるルノーが望んでいるほど良いものではない。
「今シーズンこれまでに達成してきたことについては、全体的に満足することはできないと言えると思う」
「スタートから多くの問題があり、結果を逃した。少々期待外れなのは、僕たちのペースと開発力の面だ。必要とし、望んでいるレベルにないんだ」
「おそらく全体的に今年は期待に届いていない。それにこの3年間を見ても全体的に満足はできない。僕たちがやってきたすべてのことに完全に満足することはできない」
しかしながらヒュルケンベルグは、ルノーには、チャンスが与えられればチームに残りたいと望むほどの大きなポテンシャルがあると今も見ている。
「見通しは明るいし、今もトンネルの先に光が見えているよ。ある程度まで追い上げることが可能だと信じている」
「どの程度確実なのか話というのを話すのは難しいけれど、この先どうなるかについての見通しはあるし、僕がどうなるかについても分かっているよ」
■マクラーレンとは21ポイント差も「そのレベルに到達できるはず」
現在ルノーは、コンストラクターズ選手権において4位のマクラーレンに21ポイント差をつけられている。この差を縮めることがヒュルケンベルグの第一の目的であり、その差は手が届くものだと考えている。
「21ポイントの差があることは事実だ」とヒュルケンベルグは話した。
「でも僕たちの逃した結果やトラブルといったすべての問題がなければ、彼らに追いつくことは可能だったと思っている」
「彼らの順位やそのあたりのレベルに達することができるはずだ。確かにマクラーレンは現在非常に強力に見える。おそらく彼らは、これからシーズン最後まで戦うことになる僕たちの主なライバルチームのひとつだ」
もしルノーがリカルドとともにヒュルケンベルグの残留を決めたら、それは現在メルセデスのリザーブドライバーを務めるエステバン・オコンにとって打撃となるだろう。オコンは2020年シーズンにF1のグリッドに戻るためのひとつの可能性として、ルノーにチャンスがあると期待しているのだ。
オコンは、2019年シーズンに向けてランス・ストロールがウイリアムズからレーシングポイントに移籍することが決まったため、F1シートを失った。現在もメルセデスの支援を受けてはいるものの、今シーズン彼がF1に留まるチャンスはグリッド上にはなかった。
一方メルセデスF1チーム代表のトト・ウォルフは、2020年シーズンに向けてオコンのために解決策を見つけることを望んでいると語っている。