ブラック企業のランキング上位だけが、労基法違反をしているわけではない。キャリコネニュース読者からも「平気で36協定を無視」「裁量がないのに裁量労働制だった」といった体験談が多く寄せられている。
クリエイティブ職の40代女性は、就職した先々でブラックな体験をしてきた。クリエイティブ職種は裁量労働制が多いが、
「裁量労働制を理由に残業代も休日出勤手当ても何も支払われない。どれだけ余裕のある日でも、いつも21時以降に帰宅しないと嫌味を言われる」
と嘆く。
法律事務所に勤務していた30代の男性も裁量労働制だったが、「定時以降に出社するとすぐに呼び出されて説教されました。最終的に体調不良で医師の診断書を提出したが、有給休暇の扱いにされました」という。
また、持病の不整脈により急性心不全発作になった際も、翌日からの出勤を求められたという。それだけにとどまらず、「婚約者との結婚期限を設けられ、守れないなら帝国ホテルの夕食に招待しろと恫喝された」とプライベートまで干渉されたと振り返る。
「繁忙期には早朝6時の出勤が暗黙のルール。それでも最低賃金を下回る月もある」
販売・サービス職の20代女性は、社長が自らブラック企業と認めている。労基署からの調査が入り、是正勧告に従ったが、労基署の指導がなくなると再び元のブラック企業に戻った。
「接待でお客さんとご飯を食べに行っても、残業代はでない。繁忙期には早朝6時の出勤が暗黙のルールとなっているものの、始業時間は変わらない。従業員の数が減っても求人はかけないから現役スタッフの負担が大きい。最低賃金を下回る月もある」
営業マンだった40代の男性にいたっては、36協定のレベルをはるかに超えており、休日は2年6か月ぶりのときもあったという。労働時間は「1か月で500時間を軽く超えていたのが当たり前」だったという。
「21時間寝ずに働き、2時間寝てまた15時間働いたことも」
調理系の職場で働いていた20代の女性は、「ほぼ3日間連続で働かされたことがあります。21時間寝ずに働き、2時間寝てまた15時間働いたことも」と綴る。女性は、入社前の求人条件や面接と大きく食い違う点にも苦しんだ。
「新卒の就活で9か月前に入社が決定していたのにも関わらず、入社の半月前になって家から車で2時間半の場所へ転勤と言い渡されました。転勤は無いと聞いていたから決めたのに…。常に13時間休憩無しで働くのが当たり前の職場で、私が自由に使えるのは1日6時間しかありませんでした」
技術職だった40代男性も、募集要項と違い、「完全週休2日を謳っていたが、入社してみれば土曜日は自主的にサービス出勤を強要されました」という。
「サービス残業は月間で170~200時間。時給に換算したら500円を下回っていました。退職後に労基署に通報したら、会社から電話があり『このアカが!』 と言われました」
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