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リークされた新iPhoneは「がっかり」? 3種すべてOLEDディスプレイで提供か

2019年07月26日 07:01  リアルサウンド

リアルサウンド

https://www.macrumors.com/roundup/2019-iphones/より

 Apple製品の先行情報を世界中から収集しているサイト『MacRumors』が、2019年後半と2020年にリリースが見込まれるiPhoneのリーク情報を掲載した。正式発表を前にして、iPhoneフリークが待ち焦がれるその全容を見てみよう(参考:https://www.macrumors.com/roundup/2019-iphones/)


(参考:新型iPhone 11 Max対応ケースがイギリスで早くも見つかる 新型iPhoneも3モデル体制か?


・2019年のiPhoneは「カメラが特徴」?
 記事によれば、Appleは2019年、iPhoneを複数のサイズと価格で引き続き提供するようだ。2018年のiPhone XS、iPhone XS Max、iPhone XRに似たラインナップになると思われる。


 5.8インチと6.5インチのOLED iPhoneは新しい磨りガラスのデザインで、6.1インチのLCD iPhoneは、ラベンダーとグリーンのシェード。新しいiPhoneの名前は不明だが、iPhone XIやiPhone 11などになるのかもしれない。OLEDディスプレイは、韓国のLGと中国のBOEが供給すると思われる。


 2019年の全てのiPhoneはWiFiが高速化し、TSMCのアップグレードされたA13チップを使用し、パフォーマンスと効率が向上する。フロントカメラは2018年の7メガピクセルから、2019年は12メガピクセルになる。5.8インチと6.5インチのOLED iPhoneは、トリプルレンズのリアカメラを、iPhone XRの後継機種は、広角と望遠のデュアルレンズを搭載。


 デザイン変更は僅かで、ボディはカメラを収めるために、0.5mm程度厚みが増し、ボタンの位置が移動して、iPadスタイルのミュートスイッチがある。またApple Pencilをサポートする可能性もある。


 Appleアナリストのミンチ・クオ氏によると、バッテリーが大型化し、より長時間持ちでワイヤレス充電に対応しているという。次世代のiPhone XRは、3,110 mAhバッテリーを使用し、現行の2,942mAhバッテリーより5.7%大きい。


 Bloombergによると、Appleは、USB-Cコネクターをテストしているというが、ミンチ・クオ氏は、引き続きライトニングケーブルを使用すると考えている。


 Barclaysアナリストのブレーム・カーティス氏は、2019年のiPhoneには高速化しパフォーマンスやエネルギー効率が向上しているWi-Fi 6が使用されると見ている。


・2020年のiPhoneは「全てOLEDディスプレイ」?
 Appleは2020年、3つのOLED iPhoneをリリースすることが噂されている。ミンチ・クオ氏は、ハイエンドの5.4インチと6.7インチのモデルと、ローエンドの6.1インチのモデルと見ている。


 レーザー3Dリアカメラは、iPhoneのARエクスペリエンスを大幅に向上させる。ToF カメラシステムは、レーザーで周辺を計測し正確な3Dイメージを創り出す。ソニーが、新たなシステムのサプライヤーになる可能性がある。


 Qualcommとの法廷闘争のため、当初はIntelの5Gチップを使用する予定だったが、和解したためQualcommの5Gチップを使用するだろう。また、TSMCが開発する5ナノメーターのA14チップも使用。熱管理を改善し、より小さく、高速でバッテリー効率も向上する。


 LCDディスプレイを使用するiPhoneは2019年が最後で、2020年からはラインナップの全てがOLEDになるようだ。LGの折り畳み式ディスプレイを使用したiPhoneも開発されているとも言われる。Appleのデザイナーは、エクスターナルのポートやボタンを無くし、すっきりと流線型の端末を志向。ワイヤレス充電技術の改善に伴い、ライトニングポートがなくなる。


 Credit Suisseのアナリストは、少なくとも1つのiPhoneに、指紋センサーが搭載されるという。例年通りのiPhoneアップグレードサイクルならば、Appleは、2019年9月に発売されるだろう。Appleは、既にユーラシア経済連合(EEU)に11件のiPhoneモデルを登録している。


 『Forbes』は「テクノロジー進化は、2020年のリリースまで先延ばしされる。来年のiPhoneは魅力的だが、今年の更新は、少し先取りで、少し効率的ながら、退屈で機能の欠けた不毛なもので、Appleにしかできない」としている(参考:https://www.forbes.com/sites/ewanspence/2019/07/22/apple-iphone-new-leak-rumor-display-upgrade-ugly-design-iphone-xs-max-iphone-xr-iphone-11/#5aea43742f21)。


・アップグレード少なく、盛り返す可能性は低い?
 Forbesは先述の記事を「Appleからリークした新しいiPhoneは残念」という見出しで報じた。


 韓国のLGが2019年のiPhoneのOLEDディスプレイを生産し、2020年に中国のBOEが続く可能性については「Appleは、サプライチェーン多様化を意図しており、どんな部品でも少なくとも2社は確保する。これは、サプライチェーンリスクを低減し、部品の請求料金を低く抑えるべく、交渉の立場を強化する戦略だ」としている。


 また「サプライヤー同士を競争させるのがAppleのやり方だが、iPhoneのディスプレイは、XR、XS、XS Maxは、Samsungが供給すると言われている。これは、Samsungとしては、Appleへの強みになる。Appleは最近、販売目標に達せず、発注量が少ないことに対して、Samsungに罰金を支払った。Appleは、日本の韓国に対する輸出禁止でSamsungの生産に影響が出る可能性も認識している」とも記している。


 Appleは、Samsungの120Hz ProMotionスクリーンを2020年の iPhoneに採用することを考えているかもしれないが、2019年、製造業者は混在しており、Android人気の機能が、iOSスマートフォンに行き渡る可能性は、限られている。


 より強固なサプライチェーンをつくり、サプライヤー同士に価格競争させ、良い価格で取引するAppleだが、Forbesは「スクリーン仕様は良いサプライヤーではなく、低い仕様になる。これはiPhone 11が、消費者がアップグレードすることを促す可能性を逸したことを意味する。少ないアップグレードでは、低迷する販売数量を盛り返す可能性は、小さいだろう」と結んでいる。


(Nagata Tombo)