2019年のモンスターエナジーNASCARカップは7月21日、ニューハンプシャー州ロードンのニューハンプシャー・モーター・スピードウェイで第20戦が行われ、ファイナルラップの激闘を制したケビン・ハービック(フォード・マスタング)が21戦ぶりにトップチェッカー。2019年シーズン初優勝を飾った。
チャンピオン決定戦“プレーオフ”突入まで残り7戦と、レギュラーシーズン終盤戦に突入している2019年のNASCAR。第20戦の舞台であるニューハンプシャー・モーター・スピードウェイはコーナーのバンク角が浅い1マイル(約1.6キロ)のトラックで“マジック・マイル”の愛称で親しまれている。
決勝レースは21日(日)、75周、75周、151周の3ステージ合計301周(318.46マイル/約510km)で争われ、レースはブラッド・ケゼロウスキー(フォード・マスタング)を先頭にスタートを迎えた。
スタート早々、2番手スタートのカイル・ブッシュ(トヨタ・カムリ)がケゼロウスキーを交わしてトップに浮上。その後はピットのタイミングでエリック・ジョーンズ(トヨタ・カムリ)にポジションを奪われる場面もあったが、カイル・ブッシュは即座に反撃して、そのままトップチェッカーを受けた。
続くステージ2はクラッシュやスピンから、複数回イエローコーションが出される展開に。そんななかステージ1を3位で終えていたアリック・アルミローラ(フォード・マスタング)が着実にポジションを上げて、ステージ2を制している。
最終ステージ3の序盤は、ハムリンがラップリーダーとしてレースをリードしていたが、265周目にカイル・ラーソン(シボレー・カマロZL1)がターン1~2でクラッシュした際のイエローコーションでピットイン。これで4番手までポジションを落とす。
レースは残り30周、ピットインしなかったハービックを先頭に、ジョーンズ、マーティン・トゥルーエクスJr.(トヨタ・カムリ)、ハムリンがトップ4を占める形で再開される。
勢いに乗るハムリンはリスタート直後に前を走る2台のカムリを交わすと、その後はハービックを猛追。ファイナルラップのターン1進入でテール・トゥ・ノーズに持ち込んだ。
ここでイン側ラインを選択したハムリンはターン2立ち上がりでハービックを抜きかけるが、ストレートでの加速でハービックがオーバーテイクを許さず。2台はほぼ横並びの状態でターン3~4へ飛び込んでいった。
ターン4立ち上がりではハービックとハムリンのマシンが軽く接触する場面もあったが、イン側ラインを走行していたハービックが先頭でホームストレートを加速。そのままトップチェッカーを受けて、2019年シーズン初優勝を手にした。
僅差の2位はハムリン、3位はジョーンズが手にしている。
この週末は下位シリーズのNASCARエクスフィニティシリーズ第18戦も併催され、20日の決勝ではトヨタ・スープラを操るクリストファー・ベルが200周中186周でトップを走る快走で優勝。シリーズ最多タイの2019年シーズン通算5勝目を挙げた。
2019年のモンスターエナジーNASCARカップ第21戦は7月28日、ペンシルバニア州ロングポンドのポコノ・レースウェイで行われる。