7月24日、WEC世界耐久選手権2019/2020年シーズンの開幕を前にスペイン、バルセロナで開催されている公式プレシーズンテスト“プロローグ”は走行2日目も2セッションが行われ、TOYOTA GAZOO Racingの7号車トヨタTS050ハイブリッド(マイク・コンウェイ/小林可夢偉/ホセ-マリア・ロペス組)が前日に続いて全体トップタイムをマークした。
テスト初日に引き続き晴天に恵まれたカタロニア・サーキットは、この日も気温30度以上の真夏日に。路面温度も午前中に46度を記録した。そんなコンディションのなかでスタートしたモーニングセッションでは、開始30分後にコンウェイ駆る7号車トヨタが1分29秒623を記録し、タイムシートの最上段を確保。
その後、約3時間30分に渡ってこのタイムが更新されず、同車がセッション3首位となっている。2番手は僚友8号車トヨタTS050ハイブリッドでこちらはセッション終盤、ブレンドン・ハートレーのドライブで1分29秒719をマークした。
LMP1プライベーターのレベリオン・レーシングとチームLNTは2日目もトヨタの後塵を拝することとなったが、タイムは前日と比べてコンマ4~8秒向上。3番手につけた3号車レベリオンR13・ギブソンは1分30秒110をマークして、トップとの差を0.487秒に縮めている。
4番手は1号車レベリオンで、タイムは1分30秒356。5番手、6番手にはチームLNTのジネッタG60-LT-P1・AER勢が、1分31秒台前半のタイムで続いた。
■ジネッタがレベリオンの間に入り4番手に
日が傾いた午後のセッションでは気温が30度を下回り、路面温度も41度まで低下。午前よりもタイムが出やすい状況となったアフタヌーンセッションでも7号車トヨタの速さは衰えず、18周目にロペスが1分29秒141を刻んで全体トップに立った。
これに続いたのは30周目に中嶋一貴のドライブで1分29秒187をマークした8号車トヨタだ。
また、1号車レベリオンが1分29秒408をマークすると、4番手に食い込んできた6号車ジネッタも1分29秒697という好タイムを記録。さらに5番手となった3号車レベリオンも1分29秒807を刻み、トップ5が1分29秒台に並ぶ接戦に。
唯一、1分30秒台に留まった5号車ジネッタもトップの7号車トヨタから+1.098秒と、ワークスvsプライベーターの構図となった2018年以降、両陣営のタイムがもっとも近づいたリザルトとなっている。
■山下健太がLMP2クラス4番手タイムをマーク
LMP2クラスは午前、午後ともにミシュランタイヤを装着したレーシングチーム・ネーデルランドの29号車オレカ07・ギブソンが首位に。初日はグッドイヤーを試していた同車は午後には1分31秒659という、LMP1カーとわずか2秒差の好タイムを記録している。
また、同クラスでは2番手となったユナイテッド・オートスポーツの22号車オレカ07・ギブソン、シグナテック・アルピーヌ・エルフの36号車アルピーヌA470・ギブソンも1分31秒台に入った。これに続く4番手には山下健太のドライブで1分33秒534を刻んだハイクラス・レーシングの33号車オレカ07・ギブソンがつけている。
LM-GTE Proクラスの各陣営は、走行をセッション3で取りやめ午後のセッション4では1台も走らず。そのなかで2日目トップタイムを記録したのはAFコルセの71号車フェラーリ488 GTE Evo。タイムは1分43秒593だった。
“王者”ポルシェGTチームの92号車ポルシェ911 RSRが1分43秒651で2番手となり、3番手には51号車フェラーリ488 GTE Evoが1分43秒945というタイムで続いた。アストンマーティン・レーシングは2日続けてGTE Amの後方に沈む結果となり、タイムは1分44秒953に留まっている。
GTE Amクラスは午前最速のチーム・プロジェクト1、57号車ポルシェ911 RSRが1分44秒467で2日目のクラス総合首位に。
3台のみの出走となった午後に1分44秒523を記録したデンプシー・プロトン・レーシングの88号車ポルシェ911 RSRが総合2番手に入り、同3番手には午前のセッション2番手の“王者”56号車ポルシェ911 RSRが1分44秒546で続いた。この結果、同クラスではポルシェ勢がトップ3を独占するリザルトとなっている。