10月3~6日に開催されるWRC世界ラリー選手権第12戦ラリーGBに2019年限りでモータースポーツの第一線から退くことを表明しているペター・ソルベルグと、その息子で現役ラリードライバーのオリバー・ソルベルグが参戦する。
2003年のWRCチャンピオンであるペターは2019年4月、今年限りでトップレベルのモータースポーツから身を引くと表明。現在は世界中のファンに長年の声援に対する感謝を伝える“さよならツアー”として、グッドウッド・フェスティバルなどのイベントに参加している。
そのペターにとって、ラリーGBは2002年にシリーズ初優勝を飾り、その後2005年まで4連勝を飾った思い出の1戦と言えるもの。2019年大会でドライブするのは開発に携わったフォルクスワーゲン・ポロGTI R5だ。
今年9月23日に18歳を迎える息子のオリバーは、2019年から4WDのラリーカーをドライブしはじめ、北米のオリンパス・ラリーや欧州のラリー・リエパヤで優勝するなど、ラリードライバーとしてのキャリアを本格化させている。
そのオリバーも父ペターと同じポロGTI R5を操り、ラリーGBに参戦し、WRCデビューを果たす。
「僕にとってウェールズ・ラリーGBは特別な1戦で、この大会でプロとしてのWRCキャリアに終止符を打てるなんて、信じられない気分だ」と語ったペター。
「ラリーGBには本当に多くの思い出がある。WRCで初優勝したイベントだし、2003年にはここでチャンピオンを獲得した。キャリアのハイライトとなる出来事が詰まっているんだ。それにコドライバーのフィル(ミルズ)が住んでいるという意味でも特別だね」
「息子のオリバーと戦う初めてのラリーということもあって、そういう意味でも感情的になるね。ソルベルグ家にとっては、ひとつの時代の終わりであると同時に、新たな時代の幕開けでもあるんだから」
「ラリーでの順位はあまり意識していない。とにかくラリーGBとフォルクスワーゲン・ポロGTI R5のドライブを楽しみたいんだ」
息子のオリバーも「このラリーGBを戦って勝つパパの姿が記憶に残っているんだ。今年はじめにラリーGBで使われるステージでテストをしたんだけど、鳥肌が立つほどの衝撃だった」とコメントしている。