8月16日からFODで配信される連続ドラマ『ヤヌスの鏡』の追加キャストとキービジュアルが発表された。
1981年から1982年にかけて『週刊セブンティーン』で連載された宮脇明子の同名漫画を原作とする『ヤヌスの鏡』は、厳格な家庭に育つ優等生の高校生・小沢裕美が、厳しい祖母に閉じ込められた納戸の中で鏡台を見つけたことをきっかけに、「ユミ」という全く別の人格を持つ不良少女に変貌してしまう姿を描いた作品。1985年以来、約34年ぶりの映像化となる。主人公の小沢裕美役として、桜井日奈子がヒロミとユミの2つの人格を演じ分ける。
新たに出演が発表されたのは白洲迅、国生さゆり、塩野瑛久(男劇団 青山表参道X)、仁村紗和、森マリア、萩原聖人。白洲迅はヒロミが通う高校の生徒会長で、ヒロミに対して密かな想いを寄せるなかで彼女の異変にいち早く気づく進東健一役、国生さゆりは過去のトラウマからヒロミを厳しくしつける叔母・小沢貴子役を演じる。
また塩野瑛久は繁華街で出会ったユミに興味を持ち、次第に恋心を抱く不良少年・堤達也役、仁村紗和はユミと敵対する不良グーループのリーダー格・東涼子役、森マリアはヒロミの親友・阿部純役、萩原聖人は裕美の実父・甲本一成役にそれぞれキャスティングされている。
■白洲迅のコメント
僕が演じます進東は、ヒロミに恋心を抱く、学校の生徒会長です。 ヒロミとの距離を縮めようとしていく中で、ヒロミの中のもう一人の人格である、ユミの存在に気づいてしまいます。ユミからヒロミを救い出すために、葛藤しながら暗中模索していきます。
ユミの存在にいち早く気づき、ヒロミとユミ、ふたりと向き合っていく中で、根本としては“ヒロミを助けたい”という思いで行動していくのですが、ヒロミはユミでありユミはヒロミである。何がヒロミのためになるのかの葛藤。進東を演じるにあたって、この葛藤をどう表現していくのかが、難しかったところであり、見て欲しいところでもあります。
また、印象に残ってるシーンは、やっぱりラストの屋上のシーンです。進東を演じる者として、忘れられないシーンですのでお見逃しなく!
このお話をいただき、最初に台本を読んで正直面食らいました。とても挑戦的で、想像すればするほどエネルギーが要る。この『ヤヌスの鏡』が“今”皆さんにどのように捉えられるのか、すごく楽しみです。
■国生さゆりのコメント
小沢貴子役を演じる国生さゆりです。初めてこの『ヤヌスの鏡』のお話をいただいた時、 武者震いしました。台本を読んで再び武者震いし、主人公・小沢裕美役を演じる桜井日奈子さんの瞳を見た時、三度武者震いしました。
台本を読み終わって、ただ一つ“この子を母親のようにはしない”ということを拠り所にしようと考えました。その他はいらないと。過激なほどに振る舞う貴子には、娘への無念があったのだと思います。裕美にとっては身勝手で理不尽な悲しみ、嘆きですが、貴子の心はそれ程“娘の悲劇”に後悔や懺悔があったのだと思います。
とは言え“本当にこれで良いのか”という想いは演じていていつもどこかにあり、あまりの壮絶さに何度となく水田成英監督、佐藤さやか監督、おおはたしんじ監督に相談し導いていただきました。
『ヤヌスの鏡』をリバイバルできたのは、多くのスタッフの皆さんの“面白い”の心があってこそだと思います。多くの皆様の助けがあり、強烈すぎる貴子を演じることができました。