レッドブルがホンダと組んだ新たな挑戦は、着々と成果を挙げつつある。しかし2018年までレッドブルのドライバーだったダニエル・リカルドは、それに対し厳しい見方を隠していない。
リカルドの主張は、明解だ。レッドブルには依然として、タイトルを狙う実力はないと言うのだ。彼らは5年前からアプローチをまったく変えておらず、これではいつになってもチャンピオンになれないと断言する。なのでレッドブルを去ってルノーに来たことに、まったく後悔はないという。
「みんな何かにつけて、今の僕とマックス(フェルスタッペン)を比較したがるよね。残留した彼は何度も表彰台に上がり、レッドブルを出ていった僕は一度も上がれずにいる。でもその比較は、本当に有効だろうか。レッドブルのみんなを攻撃するつもりはないけど、彼らは5年前から毎年同じミスを犯し続けてる気がする」
「じゃあ具体的に何をすればいいのか、それは僕にもわからない。でも2015年以降ずっとタイトルから遠ざかっているのは、必ず何かの問題があったからだと思うよ。そして今年は本当にレッドブルにとって、手放しで喜べるようなシーズンだろうか」
「去年の同時期、レッドブルは3勝してた。でも今年は、1勝しかできていない。もし契約を延長して残留していたとしても、結果は似たようなものだったと思う。メルセデスでないと勝てない状況に対して、レッドブルは何も有効な手を打てていないんだ」
「僕自身は、ルノーと契約したことを少しも後悔はしてない。確かに結果は、期待を下回ってる。でもこのチームは居心地がいいし、エンジニアの潜在能力はとても高い。だからここから戦闘力を上げていけることを、僕は少しも疑ってないよ」