2019年07月22日 15:21 弁護士ドットコム
いわゆる闇営業問題をめぐって、お笑い芸人の宮迫博之さんと田村亮さんが謝罪会見を開いたことを受けて、吉本興業は7月22日、東京都内で記者会見を開いた。同社の岡本昭彦社長は、宮迫さんと田村さんに向けて「非常につらい思いをさせてしまい、申し訳ない」と謝罪した。
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さらに、処分の撤回をおこなったうえで、「あらためて彼らがミーティングの席に座るのであれば、ミーティングをさせていただき、戻ってきてもらえることがあるなら全力でサポートしたい」と述べ、処分を撤回する意向を明らかにした。今回の問題の責任をとり、自身と大崎洋会長の1年間50%減俸を発表した。自身の進退については、「まだまだヒアリング等があり、これをやりきる」と語り、明確にしなかった。
宮迫さんと田村さんは7月20日、反社会的勢力の忘年会に参加して金銭を受け取っていた問題で、記者会見を開いた。岡本社長から、会見を開いたら「全員クビにするからな」と圧力をかけられていたことを明かしていた。
こうした状況を受けて、岡本社長は7月21日放送の情報番組『ワイドナショー』(フジテレビ)にVTRで出演した。これまでの騒動を謝罪したうえで、7月22日に記者会見を開くという意向を示していた。
岡本社長は会見で、目を赤く晴らし、時おり涙声になりながら、謝罪の言葉を繰り返した。
「吉本興業は全員がファミリーであると考えていますが、本人たちに伝わっていなかったということは、私の一番の反省点で、不徳の致すところです。本人たちとのコミュニケーション不足を痛感しています」
「笑顔のたえない社会にするためには、才能あふれる芸人さんたちが、自分らしく活躍できることが何よりも大事なことであるにもかかわらず、その根本である信頼関係が揺らいでいることに大変責任を感じています」
また、岡本社長は、宮迫さんらに「お前らテープ回してないよな」と言ったことについて、「冗談で言った」「なごませるため」と釈明した。
さらに、田村さんや宮迫さんは、岡本社長から、記者会見について「やってもええけど全員連帯責任でクビにするからな。俺にはおまえら全員クビにする力がある」と言われたことを20日の会見で打ち明けているが、岡本社長は「彼らから(詐欺の)被害者への思いが伝わらなかった」「息子に『勘当や、ええかげんにせい』という感じだった」「別に会見というものにフォーカスするつもりはなく、やりとりの中で言ってしまった」と語った。