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好景気でもボーナスが少ない人の嘆き「新入社員はワンコイン」「5万円など寸志程度じゃ誰も向上心を持たない」

2019年07月21日 10:10  キャリコネニュース

キャリコネニュース

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夏のボーナスが支給され、懐が潤った人も多いだろう。労務行政研究所が実施した「東証1部上場企業の2019年夏季賞与・一時金(ボーナス)の妥結水準調査」によると、東証1部上場企業137社の夏のボーナス平均額は74万3588円だった。これは対前年同期比0.7%増で、昨年からプラスが続いている。

一方で、「ボーナスの額が少ない」「そもそもボーナスがない」と悩んでいる人も多い。企業口コミサイト「キャリコネ」に寄せられた声を見てみよう。

「薄給でボーナスもない」「ここ10年で半期の最高額が1.5か月だった」


「店舗勤務社員は賞与が少なく5万円など寸志程度。それで成果を出せというのはおかしい。成果残したところで給与は上がらない。ボーナス5万円じゃ誰も向上心を持たないです」(店長、20代前半、男性、正社員、年収300万円)
「すごく安い。ボーナスもここ10年で半期の最高額が1.5か月だった。業績も悪くボーナスは下がっていくと思う」(積算・測量、30代前半、男性、正社員、年収440万円)
「ものすごく薄給だし、もちろんボーナスもない。働く時期や科によっては馬車馬のように働かされるのに、この給料はどうかと思う」(秘書、20代後半、女性、契約社員、年収200万円)
「新入社員のボーナスがワンコインだったり、1か月分のボーナスが出たことがない。実績を上げてもそれがボーナスに反映されることはない」(企業営業、30代後半、男性、正社員、年収400万円)

口コミには、「賞与が5万円」「新入社員のボーナスがワンコイン」といった体験談が寄せられた。これはもはやボーナスではなく、お小遣いといってもいい額だ。また、10年働いていてもボーナス額が「1.5ヵ月分」、そもそも「ボーナスがない」といった声も。

近年の日本は企業収益が史上最高の水準に近く、好景気だといわれている。しかしその恩恵を受けていない社員は多いようだ。三菱UFJリサーチ&コンサルティングが発表した「2019年夏のボーナス見通し」によると、事業所規模5人以上の民間企業のボーナス平均額は39万円と、中小・ベンチャー企業のボーナスの少なさがうかがえる。成果を上げているのに賞与に反映されない場合、社員の働く意欲が削がれてしまう可能性もある。

「親会社から来た人達は赤字なのに良い給料、ボーナスも出る。下の者は一銭も出ない」

「ボーナスは年1度のみで、それもお小遣い程度。店舗の売上などが特に評価されるわけでもなく、モチベーションは上がらない。上層部はかなりの額をもらっていると聞いたことがあり、何かしら優遇されているのではないかと思う。現場社員たちの頑張りはなかなか評価されづらいのが現状」(ホールスタッフ、30代前半、女性、正社員、年収350万円)
「親会社から来た人達は赤字会社なのに良い給料をもらいボーナスも出る。下の者は一銭も出ない」(ルートセールス、40代後半、男性、正社員、年収400万円)

上層部と現場社員でボーナスの額に差があるという声も見られた。また、赤字を出している親会社の社員にはボーナスが出るのに、現場社員には一銭もないという不公平な体験談も。同じ企業にいながら明らかに待遇の差があると、懸命に働いている意味がわからなくなってしまう。

ボーナスの有無、額は企業の規模によって変わってくる。働く側も現状に納得がいかない場合、ボーナスの多い会社や正当に評価してくれる会社に転職するなど、自ら動くことも必要だ。