オランダ・アッセンで開催されているDTMドイツ・ツーリングカー選手権第5戦。20日に行われたレース1は、マルコ・ウィットマン(BMW M4 DTM/BMWチームRMG)がポール・トゥ・ウインで大雨のレースを制した。
MotoGPやSBKなどバイクレースの開催地となっているアッセンのTTサーキットを舞台に行われるDTM第5戦。
曇り空のなか行われた予選は、ウィットマンが今季3度目のポールポジションを獲得する。2番手にはポイントリーダーのレネ・ラスト(アウディRS5 DTM/アウディ・スポーツ・チーム・ロズベルグ)、3番手にロック・デュバル(アウディRS5 DTM/アウディ・スポーツ・チーム・フェニックス)が続く。
ルーキーのピエトロ・フィッティパルディ(アウディRS5 DTM/WRTチーム・アウディ・スポーツ)は4番手と自身最高グリッドから決勝に挑んだ。
決勝レース前に大雨に見舞われたTTサーキット。セーフティカー先導でレースはスタート。
4周目にセーフティカーが退き、ウィットマンを先頭に戦いの幕が開ける。ノリスリンクで強さを見せたブルーノ・シュペングラー(BMW M4 DTM/BMWチームRMG)だったが、前を走るシェルドン・ファン・デル・リンデ(BMW M4 DTM/BMWチームRBM)を追い出し、ドライブスルーのペナルティが科せられる。
さらに、ダニエル・ジュンカデラ(アストンマーティン・ヴァンテージDTM/R-モータースポーツ2)がマシントラブルでコース上にストップし、再びセーフティカーが入る。
1周でリスタートを迎えると、ウィットマンがレースをリードする。
6番手スタートのニコ・ミュラー(アウディRS5 DTM/アウディ・スポーツ・チーム・アプト・シェフラー)は徐々にポジションをアップしていき、ウィットマンが16周目終わりでピットインに向かうとトップに浮上する。
コースに戻ったウィットマンは、ラストの猛追を受けサイド・バイ・サイドとなるがポジションを死守。
ミュラーは25周を走行しタイヤ交換へ。チームも素早い作業でアシストし、ウィットマンの前でコースに戻っていく。なんとかトップを守りたいミュラーだったが冷えたタイヤでは抵抗できず、ウィットマンにオーバーテイクを許して2番手に後退。
トップに立ったウィットマンは、3秒のリードを築くと今季3度目となるトップチェッカーを受け、レース1を制す。2位にミュラー、3位にラストが入り、フィリップ・エンゲ(BMW M4 DTM/BMWチームRMR)が4位。チャンピオンを争う4人が上位でポイントを重ねることになった。
シーズン3勝目でチャンピオン争いに望みを繋げたウィットマンは、「ノリスリンクでの困難なホームレース後に、ポール・トゥ・ウインで戻ることができた。素晴らしい気分だよ。今日はかなりいいクルマを持っていたよ、センセーショナルなね。チームに感謝したい」
「しかし、思ったほど簡単なレースではなかった。誰もこのようなコンディションをわからなかったからね。そして、序盤ではアウディが同じように強かったんだ」とコメントしている。