ザントフールトは2020年のF1復帰を前に改修を行なうが、ランオフエリアのグラベルトラップはそのまま残すことになるという。
オランダの歴史的なF1会場であるザントフールトは、すでに2020年のオランダGPに向けた準備を進めており、グランプリレースの要件を満たすべくレイアウトの調整をいくつか実施する計画だ。
しかしコースの改修は高名な建築家であるヘルマン・ティルケではなく、イタリア企業のドローモ・サーキット・デザインに委託されるという。
「我々の仕事は、F1に要求される基準に合わせてサーキットを改修することだ」とドローモ社の代表を務めるヤルノ・ザフェリは語った。
「ザントフールト、FIA、FOM、そしてドライバーとともに、コースをどのようにして最高の状態に整えられるかを検討するプロセスに専念している」
「改修については目に見える部分とそうではない部分がある。詳細を詰めることがすべてだ。一番の目標は、このサーキットを一流のサーキットとして維持することだ。私はザントフールトの構成や伝統を破壊するつもりはまったくない」
ザントフールトが維持するもののひとつに、より影響の少ないアスファルトのランオフエリアの設置よりも好まれている、グラベルトラックがある。
「グラベルは維持することになる。これはすべての関係者からの要請のひとつだ」とザフェリは『RaceFans』に語った。
「FOMは、それがコースの伝統であるために、そう要請してきた。サーキット(のオーナー)もそのように依頼してきた。アスファルトが不要だという考えであるのならば、代わりに我々は喜んでグラベルを設置する」
ザフェリは、ザントフールトのグラベルトラップの独自性を強調した。多くの場合グラベルはバリアに向かって上方に傾斜しており、その地形によってF1マシンがコースオフした際に、おのずとマシンのスピードを落とすようになっている。
「11月に改修を始める。3月までに作業を終える計画だ」とザフェリは語った。
「そのためコース上や残りのすべての場所において、やるべき必要のあることをする時間が十分にある。期日については心配していないが、天気だけが懸念事項だ」