アイオワ・スピードウェイで開催されているインディカー・シリーズ第12戦。19日の日中に行われた予選は、シモン・パジェノー(チーム・ペンスキー)がポールポジションを獲得した。
佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)は、ペンスキー勢に次ぐ4番手と好位置につけている。
0.894マイルのショートオーバルのアイオワ・スピードウェイを舞台に2デイ開催で行われる第12戦。
プラクティスから速さを見せたのはペンスキーの3台だった。トップはランキング1位のジョセフ・ニューガーデン。前戦で勝利を挙げたシモン・パジェノーが2番手、3番手に今季未勝利のウィル・パワーが続く。
4番手はアンドレッティ・オートスポートのアレクサンダー・ロッシ。ランキングトップのニューガーデンとは4ポイント差と迫っており、第12戦もしっかりとポイントを重ねたいところだ。
前戦はマシントラブルでリタイアを喫した佐藤琢磨。プラクティスは14番手といまいちスピードは伸びなかったが、予選では見違える速さを見せた。
1台ずつ2周を走行して、その平均速度でグリッドを争うオーバルの予選。ランキング下位から順番に予選アタックを行っていく。
14番目にアタックしたジェームズ・ヒンチクリフ(アロウ・シュミット・ピーターソン)が2周とも18秒前半で走行し176.200mphを記録し、176mph台に入ってくる。
琢磨は17番目に予選アタックへ。1周目を17秒9605と17秒台を記録。2周目は18秒2733と落としてしまったが、ヒンチクリフを抜きトップに立つ。
しかし、続いてアタックしたパワーが2周ともに17秒台で走行。平均179.589mphで琢磨をすぐに上回る。
ディクソンは琢磨に届かず、前戦勝利して勢いに乗るパジェノーがアタックへ。
パジェノーは、1周目を17秒8479、2周目も17秒8967と好アタックを見せトップに浮上。ライバルのアタックを待つことに。
ロッシは琢磨に及ばず、ヒンチクリフの後ろに。そして、ラストのニューガーデンがアタックへ。
1周目は17秒8886と好アタックを見せたが、2周目は17秒9813と落とし3番手となった。
これでパジェノーは2戦連続でポールポジションを獲得。ペンスキー3台が予選上位を独占するかたちとなった。
「予選セッションは気温がとても高くて、激しかったね。このコンディションでは、クルマはかなり滑るんだ。レースで正しいバランスを取ることがすべて、今朝はいい感じだったし、大きなトラフィックを走ることができた。ロングランで強くなるためにいくつか調整をしなければならないことはわかっていた」
「予選の走行はかなり良かったね。エンジニアのベン(ブレッツマン)は本当に得意なんだ。細部をすこし取り組んだら、ターンを回るときの十分なバランスとグリップを確認できたよ」とパジェノーは上機嫌にコメントをした。
佐藤琢磨は、ホンダ勢最上位となる予選4番手。昨年は3位を獲得しており、決勝レースでも期待がかかる。
「最初のラップはかなり良かったけど、残念なことに2周目のターン2で大きく流されてしまいました。今朝は難しいプラクティスとなったので、チームは素晴らしい仕事をしてくれたと思います」
「ここで初めてのポールポジションを獲得したので、アイオワはいつも特別です。休む暇なく3000周を走ります。とてもエキサイティングで、ハードなバトルですよ。昨年はいいレースができましたが、今年再び繰り返すことができるかはわからないです」と琢磨はコメントしている。