「老後2000万円問題」など多くの人が不安に思う貯蓄。国税庁の民間給与実態統計調査(2017年)の年収分布では300~400万円(17.5%)が一番のボリュームゾーンとなっているが、年収300万円台の人は、どれくらい貯金しているのだろうか。今回はキャリコネニュースの「年収と貯金」アンケートから、「年収300万円台」と回答した人の声を紹介する。
現在の貯金額を聞くと「なし」「100万円」という層が多く見られた。貯金なしと回答した人は年収300万円前半台から後半台まで幅広く見られた。年収と貯金のバランスについて聞くと、
「日々の生活でいっぱいいっぱいで、貯金に回せない」(埼玉県/40代女性/独身/年収300万円/目標貯金額1000万円)
「離婚していて、子供が2人いますが、1人がまだ学生で学費他かかるので貯蓄出来ない」(山梨県/40代女性/独身/年収300万円/目標貯金額500万円)
といった声が寄せられた。
年収350万円で貯金100万円「死んだ後の処理を出来る程度の貯金をしたい」
貯金ゼロという京都府在住の20代独身男性(年収310万円/目標貯金額5000万円)は、
「一人で年取って死んでいくには十分だが病気になれば生活保護に頼るか、治療せずに早めに死ぬのを選ぶしかない状況。結婚してもとても養育費を払える状況ではない」
と将来に不安を隠せない。愛知県在住で同じく貯金ゼロの30代独身男性(年収350万円/目標貯金額1000万円)は自身の仕事について、「残業回避のためか出社時刻より3時間早めの出社。休みも週2日と謳っているが実際は日曜のみ」といい、「こんな環境なのに給料がこれでは、はっきりいってやってられない」と嘆く。
一方、貯金100万円と回答した人たちも不満は抱えている。愛知県在住の20代独身男性(年収350万円/目標300万円)は年収・貯金のバランスに「まあまあ」というものの、「死んだ後の処理を出来る程度の貯金をしたいと考えています」と記す。ほかにも、
「10年ほどフリーターをやっていたため少ないのを痛感している。回りを見ると200~300万円ある人が多いので継続して貯蓄したい。投資なども織り交ぜ資産を増やしたいと思っている」(東京都/20代男性/既婚/年収330万円/目標1億円)
「旅行資金として年間50万は減るので、増えた気がしない」(兵庫県/40代女性/既婚/年収370万円/目標3000万円)
といった声も寄せられた。また「満足しています。生活予備費的な貯金はたまったので、これからは投資に回しますね。100万円台は300万円台中盤が多い傾向だ」(千葉県/20代女性/独身/年収330万円/目標1000万円)といった声も寄せられている。
年収380万円、貯金900万円「会社の給料が低いからあまりためれない」
一方、「500万円以上」と回答した人には、既婚者が多く見られた。
「会社の給料が低いからあまりためれない」(愛知県/30代女性/既婚/年収380万円/目標1000万円)
「収入が少なくあまり貯金ができていない」(東京都/30代女性/既婚/年収360万円/貯金額900万円/目標額1500万円)
といった声も寄せられた。夫婦で1200万円の貯金があるという東京都在住の30代既婚女性は、年収と貯金のバランスについて、「やっと満足できたところ」と記す。
「生活費の割合を子供を産む前のままにしていて、育休を経て給与が減った後も4年ほど私がほぼ払って貯金から取り崩していた。夫が転職した今年4月、やっと夫の引き落としを増やして私の貯金もプラスになってきた」
目標貯金額について「子供が2人いて、学費のため800万円を18歳の時に貯められればいいかなと考えている」という。