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ミッドシップの2020年型『シボレー・コルベット・スティングレイ』発表。「従来レイアウトは限界」

2019年07月19日 14:21  AUTOSPORT web

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ミッドシップレイアウトが採用された2020年型シボレー・コルベット・スティングレイ
ゼネラル・モーターズは7月19日、シリーズ初のミッドシップレイアウトを採用した第8世代『シボレー・コルベット・スティングレイ』を発表した。この2020年型コルベットは北米で2019年内に製造が開始される予定となっており、もっとも安いグレードは6万ドル(約645万円)以下となる予定だ。

 1953年の初代モデル登場以来、現行の第7世代までマシンフロントにエンジンを搭載してきたコルベットだが、ゼネラル・モーターズのプレジデント、マーク・ロイスは「伝統的なフロントエンジンレイアウトはパフォーマンスの限界に達しており、新しいレイアウトを採用する必要があった」とミッドシップ採用の理由を明かした。

「GM(ゼネラル・モーターズ)にとって、コルベットは頂点に位置する存在で、つねに限界を押し上げてきた」

「(新型コルベットは)快適性や走る楽しさは従来のコルベットと変わらないが、コルベット史上もっとも走行性能の高いモデルになっている」

 ミッドシップに搭載されるのは6.2リッターの自然吸気V型8気筒エンジンで、シリーズ最強の最高出力495馬力を誇る。これにシボレー初となる8速デュアルクラッチトランスミッション、乾燥重量1530kgという車体が組み合わさることで、時速60マイルまでの加速は3秒以下という圧倒的な加速性能を手にしたという。

 ミッドシップレイアウト採用に合わせて、エクステリアデザインも「先進的なデザインとひと目でコルベットと分かるスタイリングを両立」させたデザインとなった。

 コクピットが前傾姿勢となっているデザインはアメリカ空軍が採用するF22やF35といった戦闘機や、F1マシンからインスパイアされたデザインだといい、ピラー形状は空力パフォーマンスを維持しながら充分な視界が確保されている。

 また車体サイドにはエンジンのクーリングとエアロパフォーマンスが考慮されたエアインテークが備えられているのも特徴だ。

 インテリアでは、新設計のDシェイプステアリングが採用されているほか、シートも特徴が異なる3種類のオプションが用意されている。エンジンが運転席後方へ移動したことで従来モデルより余裕のあるフットスペースが確保されたほか、シートポジションにも余裕ができたとしている。

 そのほか荷室はマシンフロントとエンジン後方リヤの2カ所に用意されており、合計で12.6立方フィート(約356リットル)程度の容量を確保。ゴルフバックふたつ分の容量があるほか、取り外し可能なルーフパネルも、この荷室に収納可能だ。

 このコルベットは初めて右ハンドル仕様の生産も決定。日本市場にも導入予定とのことで日本のコルベットファンには嬉しいニュースと言えるだろう。

 2020年型コルベット・スティングレイはアメリカ・ケンタッキー州にあるボーリング・グリーン組み立て工場で2019年末に製造が開始される予定で、もっとも安いグレードは6万ドル以下の価格に設定されるという。具体的なグレードや価格、発売日などは後日、改めて発表するとのこと。

 現地18日夜に行われたアンベイルイベントの最後には、この2020年型コルベット・スティングレイをベースとしたレーシングカー、新型コルベットC8.Rについても、ティザー映像が公開された。こちらも今後、概要がアナウンスされる見込みだ。