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WRC:Mスポーツのエバンスが第9戦フィンランド欠場。ラリー・エストニアで背中痛める

2019年07月18日 14:41  AUTOSPORT web

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WRC第9戦フィンランドを欠場し、治療に専念することになったエルフィン・エバンス
WRC世界ラリー選手権に参戦しているMスポーツ・フォードは、レギュラードライバーのエルフィン・エバンス(フォード・フィエスタWRC)が8月1~4日に行われる第9戦フィンランドを怪我により欠場すると発表した。代役はWRC2プロクラスを戦っているガス・グリーンスミスが務める。

 第8戦イタリア終了時点でドライバーズランキング4位につけているエバンスは、WRCのプロモーショナル・イベントとなったラリー・エストニアに参戦。トヨタのオット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)やシトロエンのエサペッカ・ラッピ(シトロエンC3 WRC)といった面々とともに大会を沸かせた。

 しかし、エバンスはラリー・エストニアのステージ走行中、着地の衝撃で背中を負傷。大会後に検査を受けた結果、医師からの提言もあり、シリーズ屈指のハイスピードイベントでジャンプも多いラリー・フィンランド参戦を見送ることになった。



 エバンスの代役としてラリー・フィンランドに参戦するグリーンスミスは、下位クラスのWRC2プロを主戦場としているドライバーで、第7戦ポルトガルで最上位クラスデビューを果たしたばかり。そのラリー・ポルトガルでは終始安定した走りだったが総合11番手で臨んだ最終ステージでクラッシュし、完走は果たせなかった。

 チームが発表したリリースのなかでエバンスは「ラリー・フィンランドを欠場することになり、本当にがっかりしている」と悔しさがにじむコメントを残している。

「(ラリー)エストニアで激しい着地を経験したせいで背中をひどく痛めてしまった。(医師などの)アドバイスもあり、今回はフィンランド参戦を見送り、回復に専念することにした」

「苦しい決断だったけど、専門家である医師からのアドバイスを信じているし、チームもしっかりサポートしてくれている。とにかく万全のコンディションを取り戻すことに専念して、可能な限り早くステアリングを握れるようにしたいね」

 チームプリンシパルのリチャード・ミルナーは「フィンランドでエルフィン(エバンス)とスコット(マーティン/コドライバー)の勇姿を見られないことは残念だが、ラリー・フィンランドは肉体的負荷が大きいイベントで、我々にとってはエルフィンの身体が何よりも重要だ」とコメント。

 チームのマネージング・ディレクターを務めるマルコム・ウィルソンも「エルフィンには、マシンも彼を恋しく思っているだろうが、最優先するべきなのは自分の体を万全の状態へ戻すことだと伝えた」と述べている。

 急きょラリー・フィンランドに参戦することになったグリーンスミスは18日、チームとともにフィンランド国内で事前テストをこなすという。