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国内最大スクリーンや日本初上陸の体感型シアターも! グランドシネマサンシャイン内覧会レポート

2019年07月18日 14:01  リアルサウンド

リアルサウンド

グランドシネマサンシャイン「IMAXレーザー/GTテクノロジー」シアターの様子

 7月19日に開業する「グランドシネマサンシャイン」の内覧会が7月17日に行われた。


参考:映画館のネット購入システムに求められるものとは? 新時代の映画館に向けて


 池袋駅から徒歩約4分のサンシャイン通りに位置する同劇場は、“ENTERTAINMENT PLAZA(エンターテイメントプラザ)”がコンセプトの商業施設「キュープラザ池袋」の4階から12階にオープンする、佐々木興行が運営する12スクリーン・2443席からなる都内最大級のシネマコンプレックスだ。


 4階のメインロビーに上がると、球状のオブジェクトに映像を投影した、万華鏡のような立体アート作品がお出迎え。4階と5階は吹き抜けになっており、開放感あふれるスタイリッシュなデザインが高級感を演出する。1階には、座席数81席(車いす2席)のシアター1と座席数111席(車いす2席)のシアター2の2シアターを配置。4階にはそのほか、コンセッション、チケットブース、グッズ売り場、ソファーや座席なども用意されている。


 6階にあるシアター4(座席数160席)は、“日本初上陸”となる体感型シアター「4DX with ScreenX」を導入。「4DX with ScreenX」は、体感型アトラクションシアター「4DX」と、3面マルチプロジェクション上映システム「ScreenX」が一つのスクリーンに融合したシアターで、日本での導入はグランドシネマサンシャインが初。実際に体験してみたが、モーションシートや水、風、香りなどの「4DX」特有のエフェクトと、「ScreenX」が持つ視野270度の3面マルチプロジェクションによる上映システムが合わさることによって、まるで映画の中にいるようなダイナミックな映画体験を味わうことができた。体験終了後、自然と場内から拍手が巻き起こったことからも、新たな映画体験となることは間違いないだろう。


 8階のシアター5(座席数346席(車いす2席))とシアター6(座席数235席(車いす2席))には、シネマサンシャインオリジナル劇場規格「BESTIA(ベスティア)」を導入。「BESTIA」は、最新鋭のレーザープロジェクションシステムと、3D音響が一体になることにより、観客がまるで映画の中に入ったような感覚を楽しむことができる“次世代の映画館フォーマット”。2種類のイマーシブサウンド(DOLBY ATMOS、DTS-X)対応に加え、VIVEオーディオスピーカーが採用されたシアター6で、予告編を何本か鑑賞してみたが、通常のスクリーンよりも音がシャープでクリアな印象を受けた。鑑賞料金は通常料金にプラス200円となるが、追加で200円を払う価値は十分にあるほど、音の良さは際立った。


 10階には、シアター7からシアター11の5つのシアターを用意。なお、シアターがある各フロアの通路や廊下、トイレ、またエスカレーターなどには、ところどころに映画の要素が散りばめられている。カンヌ国際映画祭やベルリン国際映画祭など、フロアごとに異なる国際映画祭をイメージしたインテリアが配置されていたり、映画のポスターやグッズも並べられたりと、映画ファン心理をくすぐる演出が印象的だ。待ち時間に休めるように、ソファーや椅子も各フロアにいくつか用意されている。


 そして最上階となる12階のシアター12(座席数542(車いす2席))には、グランドシネマサンシャイン最大の目玉となる「IMAXレーザー/GTテクノロジー」シアターが導入されている。まず12階に上がると、ガラス張りとなった側面から広がる景色と、天井一面に広がった、高さ10m、幅31.5mのLEDビジョンに目を引かれる。内覧会では、オープン日に公開となる新海誠監督最新作『天気の子』の映像が流れていたが、スカイラウンジと名付けられた、側面がガラス張りのフロアのデザインも相まって、そのダイナミックさに驚く。このフロアには、イタリアンバル「バール パノーラマ」も出店されており、景色を堪能しながら食事やドリンクを楽しむことができる。肝心の「IMAXレーザー/GTテクノロジー」シアターは、6階建てマンションに相当する、国内最大となる高さ18.9m、幅25.8mのスクリーンサイズということもあり、とにかくその大きさに圧倒される。「IMAXレーザー/GTテクノロジー」シアターは、日本では大阪にある109シネマズ大阪エキスポシティに続いて2館目の導入となるが、109シネマズ大阪エキスポシティのスクリーンよりも高さがあり、より大きな印象を受けた。


 内覧会では、『生きてるだけで、愛。』の関根光才監督が手がけた、日本初となる全編フルサイズのIMAX映像からなるショートフィルム『TRANSPHERE(トランスフィアー)』が上映された。通常のスクリーンと比較すると、上下合計で約40%画角が拡がったスクリーンに映し出される、葉脈から大河へ、網膜から宇宙へと、ミクロとマクロを行き来する迫力の映像体験だった。なお、『TRANSPHERE(トランスフィアー)』は、7月19日から25日の期間、「IMAXレーザー/GTテクノロジー」シアターで上映される『天気の子』の該当上映回と『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』の全ての回で上映される。


 「IMAXレーザー/GTテクノロジー」シアターを含む一部シアターの座席には、グランドクラス、プレミアムクラス、スタンダードクラスの3グレードが設定されている。通常料金にプラス3000円(1200円分のミールクーポン付き)で利用できるグランドクラスは、電動リクライニング、サイドテーブルにボトルクーラーがついたシート。USBポートも完備されている。通常料金にプラス1500円(700円分のミールクーポン付き)で利用できるプレミアムクラスは、リクライニングとサイドテーブルがついたシートとなっている。通常座席となるスタンダードクラスは、パリのオペラ座にも導入されている、フランスのキネット社製のシートで、最前列にはオットマンも設置。なお、IMAXシアターの最前列には、フラットシートが設置されている。


 年間売上目標30億円、年間来場目標数200万人程度というグランドシネマサンシャイン。開業日となる7月19日からは、『天気の子』『東京喰種 トーキョーグール【S】』『トイ・ストーリー4』『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』『劇場版 Free!-Road to the World-夢』『アラジン』などの作品が上映される。(取材・文・写真=宮川翔)